研究課題/領域番号 |
01430020
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山下 恭平 東北大学, 農学部, 教授 (90005570)
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研究分担者 |
松田 一寛 東北大学, 農学部, 講師 (00005662)
大類 洋 東北大学, 農学部, 助教授 (20100050)
安元 健 東北大学, 農学部, 教授 (20011885)
伊崎 和夫 東北大学, 農学部, 教授 (80005587)
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キーワード | 特異臭脂肪酸 / 皮脂腺 / 脂肪酸合成阻害 / 赤潮プランクトン / 魚毒性溶血性脂質 / 高分解能NMR / 水溶液中の糖の立体配座解析 / オオニジュウヤホシテントウ |
研究概要 |
山上:雄ヤギの特異臭脂肪酸(4ーエチルオクタン酸等)や雄ヒツジの特異的脂肪酸(4ーメチルオクタン酸等)は脳ホルモンの支配下に、それぞれの動物の皮膚組織内で生合成され、皮脂腺から分泌されることを示唆する結果が得られた。ニホンシカやニホンカモシカの体表面分泌脂質から、特微的物質として、2ーメチル脂肪酸、2ーヒドロキシ脂肪酸が検出された。化学合成品誘導体の高分解能NMRスペクトルとの比較の結果、ニホンシカの2ーヒドロキシ脂肪酸の絶対立体配置は(R)と決定された。伊崎:土壌放線菌1200株中、グラム陰性細菌に抗菌力を示す約100株を選び、これらの培養上清についてサルモネラ菌リポ多糖への放射性ミリスチン酸の取り込みを阻害する物質の検索を行った。また脂肪酸生合成を阻害し、特異的な抗菌スペクトルを持つ抗生物質、チオラクトマイシンに対し、サルモネラ菌のリポ多糖欠損変異株は、親株に比べて、著しい感受性を示すことが明かとなった。安元:世界各地で魚類のへい死原因となる赤潮プランクトン4種(Gymnodinium nagasakiense,Gyrodinium aureolum,Chrysochromulina polylepis,Prymnesium parvum)から魚毒性および溶血性を示す糖脂質群を単離し、NMRを主体とする技法で1'ー0ーgalactopyranosy1ー3'ー0ーacylーglyserolおよび、類縁体の2'ー0ーアシル体、2'、3'ー0ージアシル体等を同定した。アシル基は、C_<18:4>、C_<18:5>が主体であった。 大類:キラル重水素標識化シア-ル酸、KDO、αー&βー1、4ー、αー&βー1、6ーグルコトリサッカリドを合成し、高分解能NMRにより、それらの水溶液中の立体配座解析を行った。次に理論式により導かれるエネルギ-計算結果と比較し、エネルギ-計算による問題点を明らかにした。松田:成・幼虫ともにナス科植物の害虫として知られているオオニジュウヤホシテントウは、ホウズキ(ナス科)を食害しないことが判明した。同植物中の摂食阻害物質を検索したところ、カフェイン酸、数種の炭化水素および難溶性物質であることが明らかとなった。
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