研究課題/領域番号 |
01440012
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 和夫 東京大学, 農学部, 教授 (80162931)
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研究分担者 |
福田 健二 東京大学, 農学部, 助手 (30208954)
井出 雄二 東京大学, 農学部(林), 助教授 (90213024)
宝月 岱造 東京大学, 農学部, 助教授 (10107170)
片桐 一正 東京大学, 農学部, 教授 (60211158)
佐々木 恵彦 東京大学, 農学部, 教授 (20196158)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1992
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キーワード | 材線虫病 / 病原性 / キャビテーション / 電解質の漏出 / セルラーゼ / 水ストレス / 誘導抵抗性 |
研究概要 |
1.材線虫病感染後の光合成・蒸散などのマツの生理的変化と萎凋・枯死機構との関連について検討を加えた結果、これらの生理的変化はキャビテーションが或る程度以上進行した後に、水ストレスの発現と同時に、あるいは、それ以降に生ずる現象であることが明らかにされた。 2.材線虫の病原性と電解質の漏出現象との関連について細胞レベルで検討した結果、病原力の強弱に応じてマツ組織への影響が異なり、その強さに応じて電解質の異常な漏出が生じることが明らかにされた。 3.材線虫病感染組織で産生されるセルラーゼについて検討した結果、このセルラーゼは真核生物起源であり、生きた細胞からの電解質の漏出を高めることが明らかにされた一方、抵抗性マツでは、この電解質の漏出は殆ど見られない。 4.強・弱病原線虫を用いて、マツ組織細胞の応答について組織化学的に検討を加えた結果、DAPI染色によって組織細胞の生死の判定が容易となり、この方法を用いて病原性の差異を判別することが可能となった。 5.誘導抵抗性の発現について検討した結果、誘導抵抗性はマツ樹体にストレスがかからない条件下、すなわち気象環境によるストレスと弱病原線虫によるストレスが、あるバランスを保った時にのみ誘導される現象であると考えられた。
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