研究分担者 |
佐藤 修 北海道大学, 名誉教授 (70001568)
高橋 是太郎 北海道大学, 水産学部, 助教授 (90125328)
原 彰彦 北海道大学, 水産学部, 助教授 (40091483)
山内 晧平 北海道大学, 水産学部, 助教授 (10109514)
山田 寿郎 北海道大学, 水産学部, 教授 (60001575)
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研究概要 |
1)産卵回遊にともないビテロゲニンが増加し、また卵黄も大きくなったが、産卵時には急激に減少した。このビテロゲニンの増減は、エストラジオ-ルの増減とよく対応することが明らかになった。 2)産卵回遊の進行にともなってエストラジオ-ルが増加、産卵場では急減したが、17,20ージヒドロキシ-4ープレグネンー3ーオンはこれに代わって急増した。このことからエストラジオ-ルが卵黄形成、17.20ージヒドロキシ-4ープレグネンー3ーオンが卵成熟に深く関与していることが強く示唆された。 3)サイロキンとトリヨ-ドサイロキンが生殖巣の成熟に強く影響していることが示された。 4)産卵回遊前半においては,骨形成及び骨吸収とも活発に行われており,休止面は全骨表面の約10%に過ぎず,骨の盛んな成長がうかがわれた。河口域で採集された個体ではいずれの活性もほとんど停止し,休止面が骨表面の大半を占めていた。骨の代謝に雌雄差は認められなかった。以上のことから,海洋生活期のベニサケの骨代謝活性は非常に高く,骨成長も盛んであるが,産卵回遊にともないその活性は減少し,産卵時にはおおむね形成,骨吸収ともほとんど停止することが明らかとなった。
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