研究課題/領域番号 |
01440015
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木谷 収 東京大学, 農学部, 教授 (00024539)
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研究分担者 |
春原 亘 東京大学, 農学部, 教授 (60011954)
米川 智司 東京大学, 農学部, 助手 (70191658)
坂井 直樹 東京大学, 農学部, 助教授 (00092213)
鳥居 徹 東京大学, 農学部, 助手 (60172227)
岡本 嗣男 東京大学, 農学部, 助教授 (40031215)
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キーワード | 人工知能 / 生物生産 / 制御 / 耕うん / かんがい / 植物体 / 組織培養 / AI |
研究概要 |
本年度は、人工知能(AI)を用いた耕うん,潅漑、移植、組織培養などの新しい制御システムの基礎として、次のような研究を行った。 (1)耕うん作業の結果をAIで処理し、機械にフィ-ドバックするには、耕うん前後の圃場面の状態を素早く自動的に計測する必要がある。発信周波数150kHzの超音波モジュ-ルを用いて、地面からの微弱な反射波の波形を解析して、畦形状を測定することができた。またAIによって、ミニマムティレッジの各種方式を自動的に選択できるシステムを作ることに着手した。 (2)潅漑のAI制御の基礎として、超音波によって植物体の水分状態を計測する実験を行った。植物は光の強度に応じて蒸散量、水分吸収量が変化し、また茎の直径も変化するが、これらの反応は一様でなく、それぞれ時定数がことなる。これらの応答を信号処理の手法を用いて解析した。この結果、茎径変化と蒸散量は放射量とほぼ同時に変化が生じるが、吸収量は数時間の時間遅れがあることが分かった。 (3)圃場にある作物の画像から、AIを応用して植物の3次元状態をコンピュ-タが自動的に判断できるシステムを作って、移植、間引きなど植物を対象とした機械作業の自動化に結びつける。このためイメ-ジスキャンナ-を用いて得られた植物の2次元画像から、コンピュ-タに茎と葉の区別や、枝分かれ構造、葉の形状の特徴等を抽出させ、学習させる試みを行った。 (4)植物組織培養のカルス植え継ぎのため、形状記憶合金を用いたロボット用アクチュエ-タを試作し、ファジイ制御によって不整形で軟弱なカルスを熟練者と同じようにソフトにハンドリングできる方法を開発した。すなわち、速度アルゴリズムによるファジィ制御を試み、ONーOFF制御では不可能であったスム-ズな制御を行うことができた。
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