研究課題/領域番号 |
01440038
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
古川 研 群馬大学, 医学部, 教授 (90008227)
|
研究分担者 |
竹屋 章 群馬大学, 医学部, 助手 (20114184)
細見 修 群馬大学, 医学部, 助手 (30134274)
中島 たみ子 群馬大学, 医学部, 助手 (40008561)
矢澤 伸 群馬大学, 医学部, 講師 (10008386)
松木 孝澄 群馬大学, 医学部, 助教授 (10126617)
|
キーワード | ABO式血液型 / 糖転移酵素 / 細菌の血液型抗原 / 細胞融合 / 染色体 / DNA / 制限酵素 / 遺伝子クロ-ニング |
研究概要 |
(1)ベクタ-ファ-ジによる血液型遺伝子導入大腸菌のスクリ-ニングと、型遺伝子DNAにコ-ドされている血液型合成酵素蛋白のアミノ酸配列の一部を明らかにするため、ヒト血漿、尿及び胃粘膜からA、B及びH型合成糖転移酵素の分離と精製を行い、大腸菌のスクリ-ニングのためには、溶原菌のプラ-クを選択するのに各酵素の特異性抗体を必要とするので、酵素標品をウサギに免疫することにしている。 (2)43抗原関連B型抗原をもつ大腸菌O_<86>からのDNAの抽出・精製をおこなった。このDNAを各種制限酵素で分断し、λファ-ジベクタ-系を用いて、43抗原をもたない大腸菌に感染させ、B型抗原を発現する菌のスクリ-ニングをおこなっている。 (3)ヒト正常細胞(リンパ球)とマウスミエロ-マ細胞との細胞融合をおこない、多数の融合細胞が得られた。継代培養したものの中から、ヒトの第9又は第19染色体の残った単クロ-ン細胞を分離している。 (4)ヒトの胃粘膜細胞からmRNAの分離、精製を始めている。これを鋳型としてcDNAを作製し、λファ-ジベクタ-に組み込んでライブラリ-を作る。これを大腸菌に感染させて、cDNAを組み込んだ型合成酵素を産生する溶原菌プラ-クを合成酵素の抗体を使用して選択し、型遺伝子cDNAクロ-ンの検討をおこなうことになる。 (5)平成元年度及び平成2年度の補助金で、DNAの分離、分析のための機器類が揃い、実験はmRNAからcDNAライブラリ-作製の段階にあり、これからスクリ-ニングとクロ-ニングを開始し、更にcDNAクロ-ンから全長cDNAをクロ-ニングして、A、B及びHの進化遺伝学的研究を完成させることになる。従って、研究期間は本年度で終了するが、研究成果の報告は来年度末を予定している。
|