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1989 年度 実績報告書

高血圧の発現機構と予後因子の分子・遺伝子レベルにおける検討

研究課題

研究課題/領域番号 01440043
研究機関大阪市立大学

研究代表者

武田 忠直  大阪市立大学, 医学部, 教授 (50010129)

研究分担者 田辺 和裄  大阪工業大学, 助教授 (40047410)
根来 伸夫  大阪市立大学, 医学部, 助手 (80180701)
河野 雅和  大阪市立大学, 医学部, 助手 (20153489)
金山 良春  大阪市立大学, 医学部, 講師 (60106341)
キーワードプロティンキナ-ゼC / ミオシン軽鎖 / 血小板 / 高血圧自然発症ラット / リン酸化 / フオスフォライペ-スC / クロ-ニング
研究概要

(1)高血圧に対するプロティンキナ-ゼCの関与について
自然発症高血圧ラット(SHR)の血小板のミオシン軽鎖(MLC)のリン酸化は4週令ではSHRとWKYに差を認めないが、10週令ではSHRにおいて有意に亢進している。MLCのProtein kinase C(PKC)によるリン酸化はSHRで70%WKYで60%でありMLCキナ-ゼによるリン酸化はそれぞれ30%、40%でPKCによるMLCのリン酸化がSHRで亢進していた。一方10週令SHRをアンギオテンシン交換酵素阻害薬エナラプリル25mg/kg p.oで降圧すると2週後に有意な降圧を示したがMLCのリン酸化の低下は認められなかった。しかし、二次元ペプタイドマッピングではエナラプリル投与群でCキナ-ゼによるMLCのリン酸化は45%と減少し、MLCキナ-ゼによるリン酸化は55%と増加していた。血小板Cキナ-ゼ活性も減少しており血圧と正相関を示した。又、PKC阻害薬スタウロスポリンを0.3mg/kg.i.v.投与してもSHRは有意な降圧を示し、血小板のMLCのリン酸化はエナラプリル投与と同様に、PKCによるリン酸化の減少、MLCキナ-ゼによるリン酸化の増加を示した。これらの結果からPKCが高血圧の維持機構に関与している事が示され、一方、MLCのMLCキナ-ゼによるリン酸化は高血圧の維持にはあまり関与していない事が示唆された。
(2)フオスフォリパ-ゼCの遺伝子レベルでの変異について
PCR法にてラットのフオスフォライペ-スC(PLCーγ)のcDNAを直接クロ-ニングし(1Kbp)、SHRとWKYの肝より精製したgenomicDNAの各種制限酵素処理後サザ-ンブロットを行い、PLCーγのcDNAをプロ-ブとしてRFLPを検索した。BamHLとEcoRIにてSHRとWKYとの間に多形性がみられた。PLCーγあるいはその近辺の遺伝子にSHRとWKYでは異っていることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kanayama Y.,Inariba H.,Takaori K.,Itoh S.,Takeda T.: "Increased phosphorylation of myorin light chain in platelets of spontaneously by peitenoiue rats." Hypertension. 12. 356 (1988)

  • [文献書誌] Takaori K.,Inariba H.,Itoh S.,Inoue T.,Kanayama Y.,Takeda T.: "Chronic antihypertensive drug treatment decieases Protein kinase C activity in plateles from SHR." Clinical&Experimental Hypertension,in press. (1990)

  • [文献書誌] Kanayama Y.,Takaori K.,Inariba H.,Negoro N.,Inoue T.,Takeda T.: "Hypotensive treatment modulates phosphorylation of myosin light chain in platelets of spontaneously hypertensive rats." Circulation. 80. II22 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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