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1991 年度 実績報告書

高血圧の発現機序と予後因子の分子遺伝子レベルにおける検討

研究課題

研究課題/領域番号 01440043
研究機関大阪市立大学

研究代表者

武田 忠直  大阪市立大学, 医学部, 教授 (50010129)

研究分担者 根来 伸夫  大阪市立大学, 医学部, 助手 (80180701)
河野 雅和  大阪市立大学, 医学部, 講師 (20153489)
金山 良春  大阪市立大学, 医学部, 講師 (60106341)
キーワード高血圧 / プロティンキナ-ゼC / 自然発症高血圧ラット / 血小板由末成長因子(PDGFーA)
研究概要

(1)高血圧とプロティンキナ-ゼCとの関連について
自然発症高血圧ラット(SHR)の大動脈のプロティンキナ-ゼC(PKC)活性は上昇し血圧とr=0.84の密接な相関を示した。DEAEカラムにより精製した標品においてもやはりSHRはWKYラットに比しPKC活性が高く、αーPKCに対するモノクロ-ナル抗体を用いてのイムノブロットでSHRでは77K,74KのPKC蛋白がWKYに比し多く、また、エナラプリルでSHRを降圧した群に較しても多量に存在し、αーPKCのmRNA量もSHQで多量に発現しており,WKY,SHrーエナラプリル降圧群ではαーPKCのmRNA量の発現は低下していた。これらの事よりSHRの大動脈のPKC活性の上昇はαーPKCの合成の亢進により生じ,この亢進は血圧の上昇に関連している事が明らかとなった。
(2)SHR大動脈における成長因子の遺伝子発現について
高血圧の予後因子として大きな役割を果す動脈硬化の成因に血管平滑筋の増殖が重要である。SHRの大動脈において各種成長萎子の発現がWKYに較しどのように異っているかを,RTーPCR法にて大動脈における各種成長因子のmRNA量を定量した。PDGFーA,PDGFーB,IGFーII TNF,TGFーβ,ILー6について検討したが,PDGFーAがSHRの大動脈でWKYと比して最も差異をもって多量に発現していた。PDGFーBは大動脈中膜での発現は認めなかった。また、エナラプリルで降圧したSHRの大動脈でPDGFーAの発現は抑制された。これより高血圧に伴う動脈硬化,血管平滑筋の増殖にPDGFーAが関与している事が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 武田 忠直: "細胞分子レベルからみた高血圧研究の一断章" 高血圧. 13. 91-101 (1991)

  • [文献書誌] Ninami M;Kanayama Y;Inariba H;Netoro N;Inoue T;Takeda T.: "AngiotensinII induced diphasic inositolー1,4,5ーtinphosphate response in rat vascular smooth muscle cells" European Journal 競f pharmacologyーMoleculan Pharmacll. 208. 93-95 (1991)

  • [文献書誌] 根来 伸夫,金山 良春,岡林 幹夫,岩井 潤子,井上 隆智,武田 忠直: "高血圧自然発症ラットの大動脈における成長因子の遺伝子発現についての検討" 高血圧. 14. 56 (1991)

  • [文献書誌] Negoro N;Kanayama Y;Okamura M;Inoue T;Takeda T.: "Growth factor gene expression in aorta of spontaneously hypostensue rats." Circulation. 84. II-560 (1991)

  • [文献書誌] Imariba H;Kanayama Y;Takaor K;Nobuo N;Inoue T;Takeda T.: "Increasecl Na^+/H^+ exchange activity in vascular smooth muscle cells of spontaneously hypentersive rats and possible involvement of protein kinase C." Clinical Explrimental Pharmacology and physiology. 9. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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