研究課題/領域番号 |
01440048
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
松井 宏晃 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90181685)
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研究分担者 |
朝倉 幹雄 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (70103504)
伊野 美幸 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (20203218)
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キーワード | βアドレナリン受容体 / 受容体遺伝子発現調節機構 / 抗うつ薬作用機序 |
研究概要 |
平成2年度の研究目的は、ラット中枢β_1アドレナリン受容体遺伝子の発現調節機構解明に必須である、ラットβ_1アドレナリン受容体遺伝子の構造遺伝子領域、プロモ-タ-領域、モデュレ-タ-領域の塩基配列を決定し、安定形質発現系の確立及び抗β_1受容体ペプチドモノクロ-ナル抗体の作製などであった。 (1)平成元年の実験計画中度達成できなかった部分を完遂した。β_1受容体構造遺伝子の上流部分で、遺伝子発現調節に関与しているプロモ-タ-、エンハンサ-部位並びに下流のβ_1受容体遺伝子メッセンジャ-RNAの安定性に関与している部位の構造を解析した。蛋白質レベルでの解析では、ラットβ_1受容体アミノ酸配列、及び予想される高次構造(細胞外突出部位、細胞膜貫通部位、細胞質突出部位、第3細胞質内ル-プ等)を既に報告されている他の、いわゆるグアニンヌクレオチド結合調節蛋白質と共役している受容体の一次構造と比較した。 (2)当初は予定していなかったが、ラットβ_1受容体遺伝子をプロ-ブに用い、抗うつ薬投与後のラット大脳皮質から、メッセンジャ-RNAを精製し、抗うつ薬投与の脳内β_1受容体遺伝子発現に及ぼす影響について、ノ-ザンブロット解析を用いて調べた。 (3)ヒトβ_1受容体遺伝子のクロ-ニングを目的としての予備実験を開始した。 (4)ラットβ_1受容体アミノ端ペプチドやカルボキシル端ペプチドに対する抗β_1受容体ペプチドモノクロ-ナル抗体の作製を試みた。しかしながら、抗ペプチドモノクロ-ナル抗体作製は進展せず、十分高い力価の抗体を得るには、いたらなかった。
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