研究課題/領域番号 |
01440050
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
森 昌造 東北大学, 医学部, 教授 (70004877)
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研究分担者 |
三浦 俊治 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (50209714)
鈴木 康男 東北大学, 薬学部, 教授 (00004573)
志賀 清人 東北大学, 医学部, 助手 (10187338)
標葉 隆三郎 東北大学, 医学部, 助手 (20192106)
西平 哲郎 東北大学, 医学部, 講師 (50101142)
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キーワード | 生体防御 / 安定同位体 / ホルモン変動 / 白血球補体レセプタ- / cyclic AMP / 顆粒球エラマタ-ゼ / 蛋白代謝回転 / 脂質代謝回転 |
研究概要 |
侵襲下における蛋白・エネルギ-代謝動態について、生体防御機構を中心に研究を進めた。その結果、生体が侵襲をうけると、まず白血球の数が増加し、ついで、その機能が亢進する。一方、リンパ球は、侵襲によって数が減少し、suppreserーTcellが優位となる。 顆粒白血球では、膜補体レセプタ-CR_3がまず増加し(第2病日)ついでCR_1(第3病日)が増加する。第3病日に顆粒球の活性酸素産生能は増加し、ケミルミネッセンスでみた白血球の殺菌能は上昇する。顆粒球エラスタ-ゼは第1病日に最高値を示したが、サイトカインであるTNFやILー1は血中では増加しなかった。しかし、in vitroでは、顆粒球のTNFやILー1に対する反応性が術後上昇していた。acute phase proteinをみると、補体C_3やC_4は術後低下し、C_<3a>は上昇する。α1antitrypsinは、術直後減少しついで増加する。腹部手術に比して、食道癌手術では、補体レセプタ-の発現や、α1antitrypsin値が高く、活性酸素産生能も上昇していた。 一方、ホルモン変動についてみると、カテュ-ルアミンのセカンドメルセンジャ-であるcyclic AMPの血中、尿中変化は、カテュ-ルアミンの変動よりもバラつきが少なく、T_3やリバ-スT_3の尿中排泄とともに侵襲の有用な指標と考えられた。 また、15NーGlycineを用いた蛋白代謝回転の測定に加えて、13Cトリパルミランと13Cオレイン酸を用いて、LCT乳剤を作整し、間接熱量測定を行ないつつ脂肪の燃焼を測定した。その結果、注入後、120分が最も代謝が大きく、測定には、5mg/kgの13C試料が必要で、MCTや病態における脂肪の代謝動態の研究に応用可能である。
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