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1990 年度 実績報告書

サ-モグラフィ-による乳腺診断の計量化ならびに新たな臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01440051
研究機関広島大学

研究代表者

峠 哲哉  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (40034657)

研究分担者 山田 裕典  広島大学, 医学部附属病院, 医員
黒井 克昌  広島大学原爆放射能医学研究所, 助手
キーワードサ-モグラフィ- / 乳がん / 診断 / 熱代謝 / 腫瘤非触知乳がん / 予後因子 / 集団検診
研究概要

1.サ-モグラフィ-の診断成績に関する研究:接触型サ-モグラフィ-(テルマンマ)による乳がんの正診率78%、読みすぎ率26%で赤外線サ-モグラフィ-(サ-モビュアJTC3300)と同等であった。しかし、テルマンマの欠点として高温域の描出に少し劣ること、テルマンマでは異常を描出できなくても赤外線サ-モグラフィ-で描出可能である症例があることなどが明かとなった。原因としてはテルマンマの一色の温度幅0.4℃が限界となっている可能性が考えられるが、撮影条件により適格なものにし正しくプレ-トを用いることにより診断率は向上した。
2.サ-モグラフィ-の乳がん集団検診への応用:集団検診にテルマンマを応用し約1000人に試みた。乳がんの高リスク群の同定に役立つことが期待され、フォロ-アップに有用であると考えられた。
3.サ-モグラフィ-所見と予後:サ-モグラフィ-所見(左右の温度差:4T)と悪性度として臨床病理学的因子(腫瘤径、病期、ERの有無組織学的リンパ節転移)との関連を比較検討した。腫瘤径、病期、ERの有無では相関は認めなかったが、△Tが大きい症例ほど組織学的リンパ節転移が多い傾向を認めた。また、△Tと予後との関連を検討すると△Tが1.5℃以上の症例においてはそれ以下の症例に比べ生存率が不良で無病期間も短い傾向を認め、サ-モグラフィ-所見は予後因子として重要であることが示唆された。結果は第28回日本癌治療学会総会で発表した。
4.サ-モグラフィ-による乳がんの進展範囲の予測:乳がんの進展範囲の予測は乳房温存手術を施行する際に問題となるが、今回の研究によりサ-モグラフィ-での高温域の広さが進展範囲の予測に有用であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masakazu Toi: "Relationship between epidermal growth factor receptor status and various prognostic factor in human breast cancer" Cancer. 65. 1980-1984 (1990)

  • [文献書誌] Masakazu Toi: "Antineoplastic effect of erbstatin on human mammary and esophageal tumors in athymic nude mice" Eur.J.Cancer. 26. 722-724 (1990)

  • [文献書誌] 戸井 雅和: "早期乳がんにおける超音波診断" 広島医学. 40. 1375-1379 (1990)

  • [文献書誌] 黒井 克昌: "臨床病理学的所見からみた乳がんのダブリングタイムの検討" 乳癌の臨床.

  • [文献書誌] 黒井 克昌: "乳頭異常分泌に対する乳管内視鏡検査" 広島医学.

  • [文献書誌] 黒井 克昌: "早期乳がんの診断に関する臨床的検討" 広島医学.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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