研究課題/領域番号 |
01440069
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
加藤 順三 山梨医科大学, 医学部, 教授 (80082121)
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研究分担者 |
荻原 和紀 山梨医科大学, 医学部, 助手 (50237905)
笠井 剛 山梨医科大学, 医学部, 助手 (20194699)
平井 光男 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90238395)
平田 修司 山梨医科大学, 医学部, 講師 (00228785)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1992
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キーワード | 性ステロイドホルモン受容体 / mRNA / 分布 / ontogeny / rat / brain |
研究概要 |
本研究においては、性ステロイドホルモン受容体(SR)mRNAに関して基礎ならびに臨床の観点から総合的な研究を推進してきた。基礎的な研究として、まず、SRmRNAの検出系ならびに構造解析法の確立を図った。ことに、連鎖的遺伝子増幅法を応用した極めて鋭敏かつ定量的なSRmRNAの検出系を確立した結果、微量なSRmRNAの存在ならびにレベルの変化を評価することを可能とした。つづいて、本法を用いて、ラットの中枢ならびに末梢諸組織におけるSRmRNAの存在ならびにレベルを解析した。この結果、SRの遺伝子発現は主にmRNAのレベルにより調節されていること、また、SRmRNAはこれまで考えられてきたよりも広汎に全身諸組織に分布していることなどを明らかにした。さらに、SRmRNAの生後発達やホルモン負荷におけるレベルの変化について検討した。ことに、ラットプロゲステロン受容体(PR)cDNAをはじめて部分的にクローニングし、PRmRNAのA受容体とB受容体それぞれのfrom別に解析した結果、PRmRNAsが、組織特異的かつ発達段階特異的な遺伝子発現の調節を受けていることを詳細に示した。一方、臨床的な研究として、ヒトの正常ならびに病的な諸組織におけるSRmRNAの検出ならびに構造解析を行ない、エストロゲン受容体陰性型の子宮内膜癌にもエストロゲン受容体mRNAが存在することを示した。また、エストロゲン受容体のvariant typeの存在についても解析を進めて、exxn欠失型エストロゲン受容体variant type mRNAが、正常ならびに癌化した子宮内膜に存在し、wild typeエストロゲン受容体の機能調節に関与している可能性を明らかにした。
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