研究課題/領域番号 |
01440074
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
赤木 好男 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (70133189)
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研究分担者 |
池部 均 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (30212799)
照林 宏文 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (20192205)
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キーワード | ガラクト-ス白内障 / 外傷性白内障 / 水晶体上皮細胞 / 前嚢下中央帯 / YAGレ-ザ-照射 / ^3Hサイミジンオ-トラジオグラフィ-法 / カラ-画像解析機 / アルド-ス還元酵素阻害剤 |
研究概要 |
研究実績は大きく2項目に治けられる。1:ガラクト-ス白内障発症時の水晶体上皮細胞動態を明確にすること。この目的のためには(1)成熟段階の異なる正常ラット(生後3、7、24週齢)に50%、25%、15%と3種類の濃度のガラクト-ス含有食餌を与え、程度の異なる白内障を作成した。(2)ガラクト-ス食餌にアルド-ス還元酵素阻害剤を混入させ、ガラクト-ス白内障発生を防止したときのラベル細胞の変動を見る。(3)YAGレ-ザ-照射により前嚢のみ,あるいは後嚢のみを舟壊しラベル細胞の変動を観察する。(4)ガラクト-ス食飼負荷とYAGレ-ザ-照射による前嚢破壊を組み合わせ、中央帯上皮細胞の増殖能の変化を検討する。実験方法は、水晶体上皮細胞層の全伸展標本を作成し、 ^3Hーサイミジンオ-トラジオグラフィ-法を組み合わせ、DNA合成中のラベル細胞の分布を検索した。試料は本科学研究費で補助していただいたカラ-画像解析機SpiccaIIを用いラベル細胞数を計測し定量化した。食餌開始後4日目に前嚢下中央帯でのラベル細胞数の著明な増加が観察された。食餌のガラクト-ス含有濃度とは明確な相関性はなかった。さらにアルド-ス還元酵素阻害剤を混入し白内障発症を防止しても、ラベル細胞数急増は観察できた。光学顕微鏡学的に認められる白内障以前に起きるガラクチト-ル蓄積や水分吸収による線維細胞配列の乱れが原因であると想像される。YAGレ-ザ-照射による前嚢破壊では照射後1日目にラベル細胞急増が見られ、後嚢破壊では7ー14日目にわずかなラベル細胞増加が見られた。さらにガラクト-ス食餌開始後7日目にYAGレ-ザ-照射による前嚢破壊を行うとラベル細胞増加は確認されなかった。2:新しいアルド-ス還元酵素阻害剤OPQ(Oxazolo pyrroloquinoline)のガラクト-ス白内障に対する予防ならびに治療効果を水晶体内ガラクチト-ル量の測定と白内障の形態学的観察により判定した。OPQ点眼群では線維膨化出現程度は抑制され、水晶体内ガラクチト-ル蓄積も有意に抑制された。生体内に存在する補酵素の誘導体である本薬剤は安全性の高いアルド-ス還元酵素阻害剤として将来有望であると結論した。
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