研究概要 |
顎顔面・歯・歯列咬合を中心とした口腔及びその周囲の諸形須の成長発育には、必らず個体差が観察される。小児の歯科臨床では、この個体差を明確にすることが重要である。個体差を生ずる要因としては,遺伝と環境の相互作用を分析し,それぞれの要因の役割を明確にすることが必要となる。こうしたヒトの形須に対する遺伝と環境に相対的効果を知る最も有用な研究方法は,双生児による観察研究であることが知られている。 そこで,本研究では,双生児多数により得られた歯・歯列・顎顔面等の測定資料を得て、歯・顎・顔面頭蓋の成長に関与する遺伝要因の解明に当たることとした。 資料としては、当講座の小児歯科外来並びに東京医科歯科大学歯学部小児歯科学講座に集積されている双生児より得られた歯列模型・頭部X線規格写真・口腔診査記録である。 歯列模型の測定については、歯・歯列三次元測定装置を用いて三次元座標糸で測定し,コンピュ-タ-を用いて記録し,三次的形態の双生児間類似度を分析しているところである。 頭部X線規格写真の測定は,二次的座標系で測定し、コンピュ-タを用いて記録し,顔面頭蓋形態の双生児間類似度を分析しているところである。
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