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1991 年度 実績報告書

脱灰エナメル質の再石灰化と獲得被膜に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01440083
研究機関鶴見大学

研究代表者

大森 郁朗  鶴見大学, 歯学部, 教授 (70064342)

研究分担者 雲井 秀樹  鶴見大学, 歯学部, 助手 (20215031)
宮野 ひろ子  鶴見大学, 歯学部, 助手 (90229873)
水野 弥生  鶴見大学, 歯学部, 助手 (40200018)
キーワード獲得被膜 / タンパク質成分 / アミノ酸組成 / 酸処理エナメル質 / 酸性フッ素リン酸溶液 / 再石灰化
研究概要

本年度の研究はリン酸処理を行ったウシエナメル質ブロックを可撤装置に装着して,口腔内環境に2時間曝し,エナメル質表面に形成された獲得被膜を構成している唾液タンパク質成分を同定することを目的として行った。
また,酸処理エナメル質を口腔内環境に曝す前に,フッ素の濃度だけを変化させた酸性フッ素リン酸溶液に浸漬し,この前処理が,獲得被膜の吸着に及ぼす影響を検討した。
獲得被膜が酸処理エナメル質の再石灰化に及ぼす影響は,酸性フッ素リン酸溶液を作用させて,口腔内環境に曝してから潅流石灰化液に5日間作用させたものを実験群とし,同じ実験で口腔内環境に曝さなかったものを対照群として比較検討した。
これらの研究結果を要約すると,全唾液中のタンパク質成分のうちで酸処理エナメル質表面に選択的に吸着されるタンパク質成分は,構成アミノ酸に,グルタミン酸,グリシン,プロリンまたはセリンが多い,比較的低分子のタンパク質であることが示された。
また,酸処理エナメル質をフッ素濃度だけ変化させた酸性フッ素リン酸溶液で前処理した場合,特にフッ素濃度を0.1%とした酸性フッ素リン酸溶液を作用させると,獲得被膜から4M尿素で溶出される唾液タンパク質量が減少することを明らかにした。
酸処理エナメル質の再石灰化に対する獲得被膜とフッ素の影響については,フッ素前処理は,対照にくらべて,被膜形成のみられるものでも石灰化沈着物の形成を促進したが,獲得被膜は酸処理歯面上の結晶成長を阻害していた。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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