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1989 年度 実績報告書

角膜アメ-バ症の基礎と臨床に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01440086
研究機関筑波大学

研究代表者

安羅岡 一男  筑波大学, 基礎医学系・医生物学, 教授 (00015976)

研究分担者 石橋 康久  筑波大学, 臨床医学系・眼科学, 講師 (80151405)
入江 勇治  筑波大学, 基礎医学系・医生物学, 助教授 (80110485)
小山 力  国立予防衛生研究所, 寄生虫部, 部長 (70072874)
本村 幸子  筑波大学, 臨床医学系・眼科学, 教授 (30110505)
キーワードアカントアメ-バ / コンタクトレンズ / ミトコンドリアDNA / 分布 / 増殖率計測 / コ-ルド滅菌
研究概要

分離したアカントアメ-バの角膜由来の4株、ソフトコンタクトレンズ由来の4株、および土壌由来の10株、合計18株についてミトコンドリアDNA(mtDNA)によるタイピングを行った。本原虫のmtDNAの大きさは40ー42Kbpで、稀れに50Kbp以上の大きなmtDNAを持つ株も得られた。角膜由来の株と土壌株の間に同一のタイプは認められなかったが、レンズ由来の株には角膜と土壌から得られたそれぞれのタイプと共通するものが認められた。株間相互の遺伝距離は土壌由来の極く一部の株を除き、ほぼ同一種として総括できるくらいの距離にあることが明らかとなった。YeastーNNAgar法でアメ-バを培養すると、寒天表面にほぼ円形のプラ-クが形成されるのを発見した。このプラ-クの大きさをコンピュ-タ解析すれば、迅速しかも簡便に相対増殖率の推測が可能で、本法を各株の温度耐性の決定に応用し得ることがわかった。シストの空中飛散状況の調査に樹木の葉からアメ-バを検出する新方法を開発した。培養条件の改善には溶存酸素がとくに重要である。札幌市内のコンタクトレンズ装用者84名のレンズとその保存容器146検体中6件にアカントアメ-バを検出した。夏期、東京都内の土壌80個所のサンプルのうち43件からアカントアメ-バを検出した。その分布は降雨、日照、pHとは関係なく、土壌表層の水平分布はもっぱらシストの空中飛散により平均化されることが示唆された。本症の発症要因として重要なコンタクトレンズ装用との関連でレンズのコ-ルド滅菌法の効果、さらにレンズへのアメ-バの接着について研究が進行中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 石井圭一: "両生アカントアメ-バによる角膜炎" 原生動物学雑誌. 22. 4-9 (1989)

  • [文献書誌] 石橋康久: "アカントアメ-バ角膜炎" 日本医師会雑誌. 102. 57-60 (1989)

  • [文献書誌] 渡辺亮子: "Acanthamoebaに対するコンタクトレンズコ-ルド滅菌法(SCLーD)の効果" あたらしい眼科. 6. 94-96 (1989)

  • [文献書誌] Ishibashi Y.: "Oral intraconazole and topical miconazole combined with debridement for Acanthamoeba keratitis." America Journal of Ophthalmology. 109. 121-126 (1990)

  • [文献書誌] Horikami,H.: "Morphological identification of 4 strains from Acanthamoeba keratitis in Japan." Zoological Science. 6. (1990)

  • [文献書誌] Yagita,K.: "Restriction enzyme analysis of mitochondrial DNA of Acanthamoeba strains in JapaN." Journal of Protozoology.

  • [文献書誌] 石橋康久(分担執筆): "図説眼感染症(北野周作編)" メディカルトリビュ-ン社, 88-89 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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