研究課題/領域番号 |
01450023
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
笹森 秀雄 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30000540)
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研究分担者 |
稲田 尚史 旭川医科大学, 医学部, 教務職員 (80193556)
杉岡 直人 北星学園大学, 文学部, 助教授 (10113573)
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キーワード | 都市化 / 郊外化 / 都市的生活様式 / 郊外の神話 |
研究概要 |
本研究の目的は、大都市の郊外住宅団地という特殊な居住環境が、その移住者の生活や人間関係等にどのような影響を及ぼしているか、また造成後数10年を経過したこんにち、それはどのように変質してきているか等の問題を、新旧2つの住宅団地を調査対象地として選定し、それを社会学的視点から組織的・総合的に研究することにある。 平成元年度(第1年度)の研究は、比較的新しく造成された石狩町花川北団地(5700世帯、人口19.00人)を対象に、約10項目にわたる生活事象を中心に調査したものである。その結果は目下整理分析中であるが、幾つかの事項については興味ある知見を得た。以下その概要を述べることにする。 1.郊外住宅団地居住者の来住目的と社会構成について……来住者の階層構成は全体の95%が会社員、公務員、団体職員等のいわゆるホワイトカラ-層でしかも課長以下の中・下級幹部層が多く、したがって年齢構成は極めて若い。郊外住宅団地への来住目的は「価格(家賃)が適当だったから」「公庫の融資があったから」「割賦払い制度があったから」「住宅地としての環境がよかったから」「子供の生育環境がよかったから」等多岐にわたっているが、その背景には「持家が欲しい」「住宅が狭い」「住宅が古い」「家賃が高い」等の諸条件があったことによる。 2.郊外住宅地居住者の家族類型とその変化……来住当時の家族類型をみると全体の80%が夫婦家族で、いわゆる直系家族は僅か15%有余に過ぎなかった。しかも夫婦家族ではR.Hillのライフサイクル説によると段階IVのものが30%近く占め最も多く、以下段階III、II、I、Vの順となっていた。15年後の今日、その構成がどのように変わったか興味深いところであるが、それらは目下分析中である。
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