研究課題/領域番号 |
01450068
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
冨永 明夫 東京大学, 教養学部, 教授 (70012317)
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研究分担者 |
松村 剛 東京大学, 教養学部, 助手 (00229535)
椎名 亮輔 東京大学, 教養学部, 助手 (40215934)
中地 義和 東京大学, 教養学部, 助教授 (50188942)
湯浅 博雄 東京大学, 教養学部, 助教授 (30130842)
竹内 信夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (00107525)
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キーワード | ロマン主義 / ジャ-ナリズム / スタンダ-ル / ボ-ドレ-ル / ランボ- / マラルメ / 音楽学 / バタイユ |
研究概要 |
平成2年度の研究業績は、大別して以下の三領域に分けられる。 1。ロマン主義時代の文学と社会。 2。第二帝政期の文学とジャ-ナリズムとの関係。 3。第三共和制下の文学・芸術と社会の相関。 1については、フランス語で発表した雑誌論文において、冨永がスタンダ-ルの作品『アンリ・ブリュラ-ルの生涯』(1835ー36年)を取り上げ、そこに現れた、当時の社会と作家との様々な相互作用を細かく跡付ける試みを提出した。 2については、松村がボ-ドレ-ルの詩を取り上げ、それが『家庭雑誌』なる定期刊行物に発表された意図、詩人がインスピレ-ションを得た中世神学者の挿話の発表された『両世界評論』誌の論考を手掛かりに社会主義が成す背景について、その研究成果を発表した。 3については、湯浅と中地がそれぞれランボ-について当時の社会情勢、思想状況を視野に含めた画期的な論考をフランス語、日本語で発表したほか、二人の共同作業によるバタイユの重要文献の読解を公刊した。他方、竹内はマラルメ読解の作業を続けつつ、コンピュ-タ-を駆使したマラルメの詩作品のデ-タベ-スを発表した。最後に椎名は、近代・現代音楽についてその思索を深め、科学研究費で購入した『レペルトワ-ル・アンテルナシォナル・ド・ラ・プレス・ミュジカル』を素材にした研究を準備している。
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