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1990 年度 実績報告書

EC単一市場と先進国の政治

研究課題

研究課題/領域番号 01450078
研究機関東京大学

研究代表者

佐々木 毅  東京大学, 法学部, 教授 (90009803)

研究分担者 塩川 伸明  東京大学, 法学部, 助教授 (70126077)
馬場 康雄  東京大学, 法学部, 教授 (40013031)
高橋 進  東京大学, 法学部, 教授 (40009840)
五十嵐 武  東京大学, 法学部, 教授 (60009818)
鴨 武彦  東京大学, 法学部, 教授 (20063737)
キーワードヨ-ロッパ共同体 / 経済統合
研究概要

(1)政権・選挙レベルの変動と欧州総合の関連については,イギリスを中心にして研究を進め「サッチャ-革命」の失速と保守党内の対立を明らかにできた。このことは事実の経緯そのものが我々の分析の正しさを証明する形になった。又、イタリア共産党の変容に関しても欧州総合問題がかなり影響していることが明らかになった。(2)EC各国内部の政治とEC諸機関内部の政策決定プロセスについては,本研究の核心部分の一つとして積極的に取り組んだが公表される資料と研究書だけでは限界があることを痛感させられた。少なくとも、EC官僚,各国利益集団,欧州議会議員等については,インタヴュ-を積極的に行うが,或いは組織の内部に或る程度入りこまない限り、実証性のある研究は行い得ないであろう。(3)ソ連・東欧の動きとEC及び各加盟国の関係については幾つか興味深いことが明らかになった。第一に「脱社会主義の優等生」とされている国々ですら経済状況は深刻であり、しかも当初予想されたようなドイツ資本の流入がそれ程ではなかったため,東欧諸国はECへの正規加盟により一層強い期待を抱いている。第二に、ECの新参者である南欧諸国と東欧の潜在的加盟国の間に深刻な利害の対立が生じている。第三に、東欧の各政党・政治指導者は自国が西側の特定国の一義的な影響下に置かれる事態を避けながら、西欧各国の「親縁政党」との絆を強めるべく個々に努力している。(4)ドドイツ統一はEC総合へのブレ-キになるといった議論は一面的であろう。SPD政権期に打ち出された「東方外交」の枠は予想以上に現状をも拘束しており,ドイツの指導層はEC総合と対ソ連・東欧関係の接合を目指しているように思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 鴨 武彦: "国際安全保障の構想" 岩波書店,

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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