研究課題/領域番号 |
01450084
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中野 安 大阪市立大学, 経済研究所, 教授 (30047120)
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研究分担者 |
明石 芳彦 大阪市立大学, 経済研究所, 助教授 (00150970)
大島 卓 大阪市立大学, 経済研究所, 助教授 (80145804)
西田 稔 関西学院大学, 経済学部, 教授 (70047207)
浜田 博男 大阪市立大学, 経済研究所, 教授 (60046969)
福田 義孝 大阪市立大学, 経済研究所, 教授 (30047261)
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キーワード | サ-ビス化 / ソフト化 / 情報化 / 経済構造の変化 / サ-ビス産業 / サ-ビス業 |
研究概要 |
1.経済サ-ビス化・ソフト化概念は相互に重複しているとともに、経済の情報化・高付加価値化概念との相違も明確ではない。2.サ-ビス産業・サ-ビス業ともに成長が著しい。サ-ビス産業では商業などが現状維持型、とくに成長が目ざましい産業は通信業や狭義のサ-ビス業(そのなかでも事業所サ-ビス業、専門サ-ビス業)である。3.経済サ-ビス化の進展は狭義サ-ビス業の成長にもみられるが、サ-ビス化の本質はむしろ、従来、製造業に統計分類されてきた事業所サ-ビス・専門サ-ビス業務が外部化したこと、つまり製造業における間接労働・専門労働の外部依存化、ME技術の使用に基づく情報化の進展にあると思われる。4.サ-ビス業への需要の高まりとともに、サ-ビス業における機械化・情報化が、提供されるサ-ビスの質を安定化することで「サ-ビス業の工業化」が進展している。他方、製造業は間接労働の上昇や新規投資に占めるリ-ス依存度の上昇など「ソフト化」している。5.一事例として、伝統的サ-ビス業の1つである小売業におけるサ-ビス経済化は、小売企業内部における情報化の進展を中心に著しい。それに伴う市場情報の大量・正確・迅速な収集と処理・分析の進展は、巨大小売企業の対メ-カ-交渉力を一段と強化しており、今後の取引条件に大きな影響力を与えることだろう。6.経済サ-ビス化・ソフト化の統計的分析より、とくに法人企業について、サ-ビス業の資本集約度が製造業の資本集約度よりも高いことが明らかになった。7.第3次産業の設備投資の比重は1975年から経済の主導的位置にあり、しかもその中心は必ずしも電力産業ではない。8.サ-ビス業で提供されるサ-ビスは、サ-ビスの提供方式をマニュアル化・システム化して、商品の均一化や提供コストの削減をはかることができる。
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