研究課題/領域番号 |
01450101
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
樋口 貞三 筑波大学, 農林学系, 教授 (50003752)
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研究分担者 |
川村 保 岩手大学, 農学部, 講師 (20177736)
草苅 仁 筑波大学, 社会工学系, 講師 (60192564)
田中 洋介 筑波大学, 農林学系, 教授 (40188347)
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キーワード | 国内自由化米価水準 / 米国内自由化 / 自由化によるアイドルレ-バ- / 技術アプロ-チ / 所得アプロ-チ / 価格アプロ-チ / 村農場型 / X組織 |
研究概要 |
1.国内米自由化にともなう生産者米価水準の予測について 5点程におよぶ推計作業について検討を加えた。計量モデルによるものは、需要・供給関数計測とりわけ後者の弾性値にかなりのバラエティが見られた。結果的には現行米価比で60%から80%の範囲の値となる。62年基準60kgあたり低い方の推定値として約1万1千円から高いものとしては約1万4千円という水準となる。当研究では需給均衡モデルを用いて計測したが平均米価水準は1万3千円となった。上記各種推計値、最頻値は約1万2千円であった。本研究ではこの米価を国内自由化米価水準とすることにした。 2.国内米自由化によるアイドル・レ-バ-の計測 当該調査研究のモデル村である岩手県松尾村を想定し計測した。まず計測方法であるが、(a)所得アプロ-チ、(b)価格アプロ-チ、(c)技術アプロ-チの三種類の方法を確認した。例えば所得アプロ-チとは現行生産者米価が上記「国内自由化米価水準」1万2千円となることによる所得減の補充需要者数を算定する方法であり、百万円稼得水準のパ-トタイマ-換算で270名程度となる。技術アプロ-チは「国内自由化米価水準」に生産費対応可能な規模を実現した(しなければならない)として必要稲作労働量を推定するものであり、この場合は最大専業者ベ-スで240名のアイドル・レ-バ-が発生することがあきらかとなった。 3.組織対応 これについては稲作に対する対応とアイドル・レ-バ-に対する対応のふたつを検討した。前者として(a)村農場型(いわゆるX組織)、(b)大規模専業稲作経営型(村レベルの組織対応を前提)、の二類型についてモデルを作成した。また、アイドル・レ-バ-は短期的観点においても老齢化による実質的退出がきわめて大きいことが明確となった。
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