文化的・社会的要因や家族関係・地域社会の差異による高齢者へのサ-ビスレベル、供給レベル、問題点などを明らかにするために、住宅及びケアサ-ビスの程度による高齢者の住まい方をカテゴリ-化して各カテゴリ-毎に高齢者へのインタヴュ-調査を実施した。住まい方のタイプを、(1)同居在宅ケア(2)独居在宅ケア(3)ケア付公共住宅居住(4)老人ホ-ム・施設居住(5)有料老人ホ-ム に分けて調査を行った。調査内容については、フィンランドとの内容を調整しながら日本の実態にあうよう設定した。(3)に居住する高齢者への調査は他の公的機関の調査と重なったため次年度に行うこととし、全インタヴュ-対象者は95名であった。 さらに、サ-ビス供給主体、ケアサ-ビスセンタ-、老人ホ-ム、自治体など十五ヶ所に聞取調査を行い、ソ-シャルサ-ビスを受ける側からみたケアサ-ビスの問題構造を定性的に分析した。 なお当初、サ-ビス供給主体への調査結果はデマテル法を用いて同定化する予定であったが、高齢者個人へのインタヴュ-調査において問題が複雑で統一的な調査内容を設定することが困難であったので、デマテル法による分析は次年度に行うことにした。
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