研究課題/領域番号 |
01450112
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
天野 敦子 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10024019)
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研究分担者 |
中尾 道子 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (60115665)
渡辺 貢次 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (20024086)
野村 和雄 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (90024083)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 学習活動 / 生活行動 / 健康調査 / 子どもの情動 / 皮下体温 / GSR / 心拍数 |
研究概要 |
本研究は7報にまとめられた。その概要を簡単に記すと次のようになる。 第1報〜第3報は体温の変動を中心とした研究である。第1報は日常行動時の皮下体温の変動を男女大学生を対象に、第2報は皮膚温の季節変動を女子大学生を対象に、第3報は皮下体温の季節変温を男子大学生を対象にそれぞれ検討したものである。いずれの機会も測定拘束時間が長いことが気がかりであったが、幸い多くの協力者を得た。結果をみると、皮下体温の安定性が認められた。ただし絶対的でなく、身体部位による差は当然としても、激しい環境の変化があれば変動することも観察された。一方、皮膚温は環境条件に左右されやすく、また、末梢部ほど変動が大きくことが観察された。第4報は小学生を対象とした、学習および生活に関するアンケ-ト調査研究である。本対象者は全体的には比較的ゆとりある生活をしている方であったが、成人型の疲労を訴える者もおり、現代社会における健康問題の一端がうかがい知れた。第5報、第6報は小学生の授業過程でのGSRの変動を中心とした研究である。授業時の、特に緊張感を伴う各場面でGSRは変動することが確認された。また、科目の成績よりもその授業に対する積極的参加が波形に大いに関わることが示唆された。第7報は皮膚温変動を冷え症との関係から研究したものである。自覚冷え症者と非冷え症者には皮膚温の違いがあり、概して冷え症者は皮膚温が低く、また、一度冷えた皮膚温の回復は遅いことが認められた。 今回使用した生体指標の中では、やはりGSRが情動が探る上で有用であることが認められた。さらに、体温、心拍数もある程度情動を反映した数値として捉えることができた。今後より適切な手法(測定態勢、方法、機器、条件等)で分析を深めたい。
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