研究課題/領域番号 |
01460002
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川又 雄二郎 東京大学, 理学部, 助教授 (90126037)
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研究分担者 |
中村 博昭 東京大学, 理学部, 助手 (60217883)
織田 孝幸 東京大学, 理学部, 助教授 (10109415)
伊原 康隆 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (70011484)
松本 幸夫 東京大学, 理学部, 教授 (20011637)
服部 晶夫 東京大学, 理学部, 教授 (80011469)
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キーワード | ガロア群 / 基本群 / 表現 / 代数曲線 / リ-マン面 / 代表曲面 / 組み糸群 / モノドロミ-表現 |
研究概要 |
当初の研究代表者・伊原は、ガロア群の組み糸表現の像の研究に関して次の結果を得た。球面純組み糸群Pn(nは糸の個数)の中心降下列から生ずるリ一環の微分全体の中で適当な(対象性等の)条件を満たすもののつくるリ一部分環Dnを考えると、自然な射Dn→Dn_<-1>によって、D_4〓D_5〓…と見倣せ、それらの共通部分をD_∞とおくと各素数lに対してD_∞【cross product】Qlはガロア群の像Glを含む事を示した。寺田至氏との共同研究により、D_4〓D_5(真に異なる)であり、D_∞【cross product】QlとGlが一致する可能性が十分ある。この周辺に出てくる加群は最近ソビエトでも注目されていて、Drinfeldの論文でも(Iharaのalgebraとして)早速研究されている。球面の代わりに一般のリ-マン面を用いたときの研究は伊原・金子昌信の共同研究として続けられている。 織田は、絶体ガロア群からTeichmiiller群「g,nの完備代群の外部自己同型群での表現を厳密に定義し、nによらない事を示した。又種数0のとき上記群「g,n(の完備化)のメタア-ベル商へのガロア群の作用をフェルマ多様体の虚数乗法論で記述する研究を寺杣氏と共同で完成し、ガロア群のモノドロミ-表現の分岐と曲線の還元の傷の関係も見出した。 中村は、基本群に於けるガロア表現が曲線をどこ迄定めるか、というGrothendieckの問題を種数0の場合に解決した。 川又は、3次元多様体でρ=1となるもの全体を考えたとき、その特異点のindexとK^3がある定数で押えられる事を示し、又曲面の半安定退代族の極小モデルについて新しい有用な諸結果を得た。 松本はリ-マン面の族の退化型を位相時に分類した。結果はニ-ルセンの定義した曲面自己同型群の言葉で表わされ、織田氏のガロア群のモノドロミ-表現に関する研究と密接に繋がっている。
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