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1990 年度 実績報告書

固体内光ポンピング磁気共鳴法による不安定核構造研究

研究課題

研究課題/領域番号 01460016
研究機関大阪大学

研究代表者

松木 征史  大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (50037941)

キーワード固体内光ポンピング / 核偏極 / 化合物半導体 / 不安定核構造
研究概要

GaAs等の半導体に円偏光レ-ザ-を吸収させ,伝導体に励起された電子をスピン偏極させる。この電子と核との超級細相互作用により,ドナ-のみならず格子を構成する原子の核まで偏極させることが可能であることが,安定な原子を用いて示されている。本研究の目的は,上記の方法を,不安定核に適用し,その機能の詳細な理解と,同時に不安定核の磁気モ-メントなど核構造に関する重要な知見を得ようとするものである。
今年度は1)大阪大学核物理研究センタ-で,炭素ビ-ムの重イオン反応により ^<166>Tm, ^<164>Tmを生成し,資量分離した後,CaF_2中に埋め込んで光ポンピングを行ない,核偏極を生成した。偏極度は約6%であり,上記のGaAsを用いた研究とは異なるが,実験装置系の確立に有用であった。2)理化学研究所で,リングサイクロトロンより得られるArイオンビ-ムを用いた重イオン反応により ^<33>Siを生成した。質量分離の後,GaAsに埋め込んで光ポンピングにより核偏極生成を試みた。約2%の核スピン偏極度が得られている。 ^<33>Siは中性子数20の摩法数の軽い中性子過剰核における妥当性を検討する上で重要な核であり,今後磁気モ-メントなどを測定するための足がかりが得られたことになる。3)CERN(ヨ-ロッパ共同原子核機構)で600Mev陽子の核反応により ^<114m>In,RU" ^<75>Seを生成し,GaAs中に埋め込んだ。これらの試料を視在大阪において光ポンピングにより研究中である。放射線損傷の問題が,多量のイオン注入により生じており,熱処理が重要である。これらの問題に対しても深い理解が得られるように現在種々の条件下で実験を行なっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Matsuki: "Spin polarized particles in solids" Pnoc.Iut,Workshop on Pol.Ion Source and Pol.Gas Jets.KEK90ー15. 259-268 (1990)

  • [文献書誌] K.Shimomura,S.Matsuki et al.,: "Nuclear Polarization and Magnetic Resonance of Instable ^<170>Tm with Radiation Detectecl Optical Pumoing in Solids" Plysical Revieu. C42. R487-R490 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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