研究課題/領域番号 |
01460022
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉沢 康和 広島大学, 理学部, 教授 (00028086)
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研究分担者 |
加藤 哲久 九州大学, 理学部, 助手 (30037204)
岩田 洋世 広島大学, 理学部, 助手 (20168579)
井上 光 広島大学, 理学部, 助教授 (30028170)
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キーワード | ク-ロン励起 / 原子核 / ガンマ線 / 重イオン・ビ-ム / 回転レベル / 原子核構造 |
研究概要 |
希土類原子核のク-ロン励起の実験を行った。また、この実験のために荷電粒子検出器の開発、ク-ロン励起の理論計算プログラムの開発、コンピュ-タによる実験デ-タのソ-ティング方法の研究を行った。それぞれの概要は、次のとおりである。 1)^<32>Sビ-ムによる^<154>Smのク-ロン励起の実験、NORD Ballと呼ばれるガンマ線測定装置を用いてこの実験を行い、スピン12+までの回転レベルとβバンド、γバンド、8極バンドを測定した。 2)^<58>Niビ-ムによる^<154>Smのク-ロン励起の実験、先と同じ装置を使って、スピン16+までの回転レベルとβ、γバンド、8極バンドのより多くのレベルが観測された。 3)上記の実験を行うために、荷電粒子用の小型位置辨別シリコン検出器を開発した。この検出器は、重イオンによる放射線損傷に対しどの程度にたえるかと再製によりどこまで性能を改複するかテストをかねて実験に使用した。結果は予期以上で、シリコン検出器を使用する目どが立った。 4)ク-ロン励起の計算のためのプログラムをC言語で作成した。このプログラム計算に2〜3時間が必要であるが、励起確率、ガンマ線角相関の計算ができ、大へん有効であった。 5)実験結果のデ-タ・ソ-ティングのためと、上記の計算を拡張し、計算をより早くする目的でワ-クステ-ションを導入した。デ-タ・ソ-ティングは十分可能なことがわかり、そのためのプログラムを開発中である。 以上のように、本年度はこの科学研究費を使って研究が進んだ。明年も同様の実験を発展させるとともに、ク-ロン励起の理論計算、実験結果の解析方法の開発を行う。
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