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1989 年度 実績報告書

放射光による遠赤外固体分光

研究課題

研究課題/領域番号 01460026
研究機関東北大学

研究代表者

池沢 幹彦  東北大学, 科研, 教授 (10004334)

研究分担者 鈴木 孝  東北大学, 理学部, 助教授 (30004344)
伊師 君弘  東北大学, 科研, 助手 (00125494)
柴田 行男  東北大学, 科研, 助手 (70006154)
大坂 俊明  東北大学, 科研, 助教授 (20152100)
キーワード放射光 / コヒ-レント放射光 / 赤外分光 / 固体分光 / 遠赤外分光 / 遠赤外線 / ミリ波 / サブミリ波
研究概要

放射光は遠赤外領域では新しい光源であり、固体分光研究にどのような有用性があるかについて、先ず検討する必要がある。本研究においては従来から用いられている通常の放射光と、コヒ-レント放射光の両者について検討を行って、次のような結果を得た。1.第一段階として、通常の放射光についての検討を行った。即ち、分子科学研究所に設置されている赤外分光装置について、種々の性能について、実験結果を基にして検討した。予測される通りに、高輝度性により固体の小さい試料の計測に最適の光源であることを確認したのみならず、ミリ波領域においても、実用可能な光源であることを実証した。2.次いで第二の段階として、全く新しい光源であるコヒ-レント放射光の研究を行った。コヒ-レント放射光は、これまで、その存在が確認されていなかったので、東北大学の原子核理学研究施設のライナックからの、短バンテの電子ビ-ムを用い、ミリ波・サブミリ波領域でその存在を証明した。そして、理論的に予想される通り、それが通常の放射光に比べて、単位ビ-ム電流当りの強度が、一つのバンチ内の電子数(実験に用いたライナックの場合、約10の6乗)倍だけ、強度が増大する事を、初めて実証した。このライナックによるコヒ-レント放射光は、短ミリ波からサブミリ波の長波長の領域の極めて有用な光源であるのが確実となったので、引き続いて来年度も、その固体分光への応用について、研究を続行する計画である。3.また、京都大学原子炉実験所のライナックによる、長ミリ波領域の強力な放射光発生の可能性について、本年度は予備調査を行い、肯定的結論を得たので、来年度はその研究も実施する計画である。4.一方、低温度、高磁場下での分光研究が行えるよう、5テスラ迄の磁場が印加出来る超伝導マグネットの装置を設置した。この装置による物性研究は、次年度においても続行する計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Nakazato: "Observation of Coherent Synchrotron Radiation" Physical Review Letters. 63. 1245-1248 (1989)

  • [文献書誌] Y.Shibata: "Coherent Synchrotron Radiation at Submillimeter and Millimeter Wavelengths" Research Report of Laboratory of Nuclear Science,Tohoku University. 22. 151-164 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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