| 研究課題/領域番号 |
01460029
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| 研究種目 |
一般研究(B)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 研究分野 |
固体物性
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
小宮山 進 東京大学, 教養学部, 助教授 (00153677)
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| 研究分担者 |
藤井 俊夫 富士通, 厚木研究所, 主任研究員
松田 祐司 東京大学, 教養学部, 助手 (50199816)
白木 靖寛 東京大学, 先端科学技術センター, 助教授 (00206286)
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| 研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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| キーワード | エッジ状態 / 非平衡分布 / 量子ホ-ル効果 / 非局所性伝導 |
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| 研究概要 |
本研究の端緒であった本研究グル-プによるエッジ状態間の電子非平衡分布の発見をきっかけとして、この3年間、整数量子ホ-ル効果に対する新しい見方が登場し、実験、理論の両面において国際的に研究の目覚しい進展が見られた。研究の急激な進展過程にあって本研究における成果が各段階において常に重要な寄与をなしてきた。以下に本研究での成果を列挙する。
1)エッジ状態間の電子非平衡分布による量子化ホ-ル抵抗の顕著なずれの発見。2)非平衡分布の生成、検出双方に対する電極の本質的役割の解明及び電極の一般的定式化。3)量子ホ-ル効果の精密測定に対する電極の効果の定量的解析。4)エッジ状態間電子緩和の解析とそれによる温度依存性の説明。5)エッジ状態間非平衡分布に伴う非線型伝導現象の説明。特にエッジ状態内の分布反転を予言。6)標準的ホ-ルバ-型試料における非平衡分布の影響を定量的に取り扱うモデルの作成及びそのモデルによる測定結果の説明。7)量子ホ-ル効果状態下にある電子系の位相干渉長を測定する可能な実験の提案、及び実験結果の解析法の提案。
以上、3年間に及ぶ本研究課題の研究進行の過程において研究はその範囲、深さともに大きく進展し、予期以上の多大な成果を挙げることができた。伝導に対するバルグ的な観点(伝導度テンソルによる解析法)と一次元伝導チャネル間の散乱とみなす観点(ランダウア-型のSーmatrixによる解析法)がどのように統合されるのか、あるいは互いに相容れない取り扱いなのかというごく基本的な問題点は未解決に残されているが、こと実験結果を説明できるという点では現在すでに満足できる段階に達している。今後は電子の位相干渉がからんだ研究に重点が移ってゆくものと考えられる。
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