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1989 年度 実績報告書

大水深海溝内の海水特性と流動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01460056
研究機関東京大学

研究代表者

平 啓介  東京大学, 海洋研究所, 教授 (50013579)

研究分担者 川辺 正樹  東京大学, 海洋研究所, 助手 (40143549)
増田 章  東京大学, 海洋研究所, 助教授 (60091401)
キーワード海溝内の振動 / 潮流 / 慣性振動流 / 千タン合金の耐圧容器 / 超深海用流速計
研究概要

平成2年2月1日〜9日の淡青丸航海で伊豆小笠原海溝の北緯34度の横断面の3点に設置した係留流速計を回収し再設置した。回収した系は平成1年1月に設置したものである。水深9200mの海溝軸上の係留系の音響切離装置は千タン合金製の耐圧容器を用い、音響特性を向上させたものであるが、今回の回収で3回目になり安定した性能を有することが示された。千タン合金製の耐圧容器を用いた流速計は、1部に使用したステンレスボルトが腐蝕する事故が見られたが、デ-タは順調に取得された。
これまでに得られた測流記録の予備解析は日本海洋学会秋季大会で報告したが、その要旨は次の通りである。(1)海溝の中央部は最大流速10cm/secで、100日程度の平均値は、1/2cm/secと小さい。半日及び1日の潮汐流が卓越し、慣性振動流の振巾は1日周期の潮流とほぼ等しい。底上800、400、20m層で比較すると下層程慣性振動流が大きい。(2)海溝の東斜面には最大流速50cm/secの北上流が観測された。(3)一方、海溝の西斜面には最大流速20cm/secの南下流が観測された。これらは海溝内に反時計まわりの循環が卓越していることを示している。
今年度は、白鳳丸に千タンワイヤ-が装備されなかったので、CTD観測は実施しなかった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 平啓介: "音波による海洋構造の可視化" 流れの可視化. 9. 34-37 (1989)

  • [文献書誌] 平啓介,今脇資郎: "TOPEX/POSEIDON PROJECT" 航水研ノ-ト、空と海. 11. 47-50 (1989)

  • [文献書誌] 平啓介: "海水と大気の運動の相互作用を解明する" 日本の科学と技術. 30. 22-27 (1989)

  • [文献書誌] 東政能,益満侃,平啓介: "音波ドップラ-流速プロファイラ並びに赤外放射温度計による本州南方の黒潮の航走観測" 海と空. 65. 151-158 (1989)

  • [文献書誌] 平啓介 他: "TRACKING OF SOFAR FLOATS AT MID-DEPTH IN SHIKOKU BASIN"

  • [文献書誌] 平啓介,増田章,川辺正樹: "WATER CHARACTERISTIC AND FLOW IN THE IZU-OGASAWARA TRENCH" 日本海洋学会誌.

  • [文献書誌] 広沢春任,平啓介,(分担執筆): "海と人類の未来(寺本利彦 編)" 日本学術振興会, 211 (1990)

  • [文献書誌] 平啓介,(分担予定): "DEEP CIRCULATION IN NORTH PACIFIC(寺本利彦 編)"

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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