研究課題/領域番号 |
01460059
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福西 浩 東北大学, 理学部, 教授 (90099937)
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研究分担者 |
岡野 章一 東北大学, 理学部, 助手 (10004483)
森岡 昭 東北大学, 理学部, 助教授 (50004479)
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キーワード | オゾン / レ-ザ-ヘテロダイン分光 / 成層圏 / 波長可変半導体レ-ザ- / 硝酸 / 赤外分光 / 大気微量成分 / 反転法 |
研究概要 |
1.半導体レ-ザ-ヘテロダイン分光計によるオゾン観測を、晴天時に実施しオゾン高度分布およびオゾン全量について数日にわたる短時間の変動および季節変化についてデ-タを得た。その結果、オゾン全量は、日々変動とともに春(4月頃)に最大となり、秋(9月頃)に最小となることが示された。また高度分布については10-20Kmの上部対流圏、下部成層圏で変動が大きく、高度20Kmより上では比較的変動は小さいという結果が得られた。特に春には一日隔てた観測で高度分布が大きく変化することもとらえられた。 2.レ-ザ-ヘテロダイン分光法によって得られる観測結果の正当性を検証するために (1)オゾン高度分布については、レ-ザ-ヘテロダイン観測地点から放球されたオゾンゾンデとの同時比較測定を行った。その結果、両者は細かい構造を除いて(ヘテロダイン観測では、反転法の特性により高度幅5-6Km以下の細かい構造は見えない)ピ-クの高度、値などよい一致をみせヘテロダイン観測の正しさが実証された。さらに (2)オゾン全量値については札幌、館野での気象庁によるドブソン分光計観測値との比較を長期にわたって行った。その結果、ヘテロダイン観測結果の妥当性が示された。 3.本年度に購入した設備である液体窒素デュワ-に、オゾン関連物質として重要なHNO_3の吸収線に波長が適合した半導体レ-ザ-を光ミキサ-とともに組み込み、さらに局発光と太陽信号光が最適のビ-ムマッチングで光ミキサ-に入射するようにヘテロダイン光学系の再配置を施して、新しい光学システムを完成させ観測を開始した。
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