• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

多次元量子井戸構造超高速光双安定素子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01460081
研究機関山形大学

研究代表者

河口 仁司  山形大学, 工学部, 助教授 (40211180)

研究分担者 土肥 俊郎  埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30207675)
松下 浩一  山形大学, 工学部, 講師 (70124625)
大嶋 重利  山形大学, 工学部, 助教授 (40124557)
横戸 健一  山形大学, 工学部, 教授 (20006969)
丹野 直弘  山形大学, 工学部, 教授 (00006248)
キーワード量子井戸 / 量子箱 / 半導体超微粒子 / 光非線形効果 / 縮退4光波混合法
研究概要

本年度は主に三次元量子閉じ込め構造を持つ光学材料と高速光パルス発生を検討した。
1.光非線形材料として、ゾル・ゲル法により作製された、Al_2O_3ガラス中のCdS微粒子を取り上げた。量子サイズ効果を実験的に確認するとともに、3次の光非線形効果のスペクトル依存性を明らかにした。その結果、この材料が3次光非線形材料として有用であることがわかった。具体的な内容は次のとおりである。
(1)熱処理温度を詳細に検討し、熱処理温度の上昇とともに吸収端が長波長側へシフトすることを確認した。また、熱処理温度300℃付近では量子サイズ効果による吸収ピ-クが明瞭に観測された。
(2)可変波長色素レ-ザ-(波長430nm〜490nm、パルス幅6ns)を光源として、ポンプ-プロ-ブ法により、吸収スペクトルの励起強度依存性を測定した。その結果、吸収端付近での強い吸収飽和がみられ、1.5MW/cm^2の励起では約50cm^<-1>の吸収変化が得られた。また、クラ-マス-クロ-ニッヒの関係から屈折率変化を求めたところ、約5×10^<-4>の屈折率変化が生じていることがわかった。3次の非線形感受率になおすとX^<(3)>=1×10^<-8>esuとなり、従来報告されてきた、SiO_2ガラス中のCdSSe微粒子の光非線形効果の上限値とほぼ一致した。
(3)縮退4光波混合法により位相共役波を発生し、X^<(3)>の波長依存性を求め、上記2の結果とほぼ一致することがわかった。
2.ピコ秒領域光源として、半導体レ-ザ-のモ-ド同期を検討した。すでに能動モ-ド同期による、短光パルスの発生を確認している。現在、第2高調波発生(SHG)相関法による波形観測により、短光パルスの発生条件の検討を続けている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 河口仁司: "半導体材料" 第50回応用物理学会学術講演会 講演予講集. 第0分冊. 1145 (1989)

  • [文献書誌] 宮川哲之、河口仁司、他: "前方縮退四光波混合法によるAl_2O_3中のCdS微粒子の光非線形効果の研究" 第37回応用物理学関係連合講演会講演予講集. 第3分冊. 912 (1990)

  • [文献書誌] 河口仁司: "光非線形材料とデバイス" 第37回応用物理学関係連合講演会講演予講集. 第0分冊. 1177 (1990)

  • [文献書誌] H.Kawaguchi他: "Optical nonlinearities of CdS quantum dots in an Al_2O_3 glass" Applied Physics Letters.

  • [文献書誌] 河口仁司: "半導体量子井戸構造における光非線形効果-光デバイスへの応用-" 光学. 19. 25-26 (1990)

  • [文献書誌] 河口仁司: "量子井戸構造を用いた光双安定素子" オプトロニクス. 96. 101-105 (1989)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi