研究課題/領域番号 |
01460095
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小林 英男 東京工業大学, 工学部, 教授 (00016487)
|
研究分担者 |
轟 章 東京工業大学, 工学部, 助手 (50211397)
荒居 善雄 埼玉大学, 工学部, 講師 (70175959)
中村 春夫 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40134829)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
キーワード | 破壊力学 / 応力解析 / 接合材 / 接合強度 / 残留応力 / 特異応力場 / セラミックス / 金属 |
研究概要 |
SiN_4/S45C接合材の4点曲げ試験を実施した。同時に、接合残留応力を有限要素法で解析した。得られた結果をまとめれば、以下のとおりである。(1)異材接合のSi_3N_4/S45C接合材では、接合界面の存在以外に破壊強度低下の要因がある。(2)接合後の切断加工によって、固有欠陥起点の割れが要易に生じる。(3)界面近傍のセラミックス側にき裂と引張残留応力が存在する場合、破壊強度は著しく低下する。この場合の破壊強度は、Si_3N_4の破壊靭性を用い、応力拡大係数によって、評価できる。(4)界面近傍のセラミックス側に圧子押込みの予き裂を導入した場合、予き裂は界面に向かってわん曲する。したがって、圧子押込み法は界面近傍の予き裂導入に使用できない。(5)接合残留応力の2次元軌対称解析結果は、3次元解析結果とよく一致する。また、エッジ近傍の最大応力は、交叉する2つの表面の平面応力解析結果の重ね合わせで推定できる。(6)セラミックス/金属接合材の切断後に残留応力は再配分し、界面近傍のセラミックス側で新しい自由表面に最大引張応力が生じる。切断後に同一位置での残留応力は低下するが、最大値は変化しない。この効果は接合材の寸法と形状比を変化させた場合と同じである。(7)接合材の切断前後において、界面近傍の局所残留応力分布を、PSPC/RSFX線応力測定装置によって非破壊的に測定できる。X線測定結果と有限要素法解析結果は定量的によく一致する。(8)界面近傍のセラミックス測の残留応力の特異性は、セラミックスと中間層のCuの弾塑性特性に支配される。弾塑性特異性の指数は、弾性特異性の指数よりも大きくなる。(9)Si_3N_4/S45C接合材の破壊強度がSi_3N_4/Si_3N_4接合材のそれよりも低下することは、界面近傍のセラミックス側で、残留応力と負荷応力の特異応力場を考慮することにより、説明できる。
|