プラズマ重合レジストを用いたマイクロメカニカルデバイス立体加工法の開発とその応用

1990 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 01460101
• 研究機関: 名古屋大学
• 研究代表者: 森田 慎三 名古屋大学先端技術共同研究センター, 助教授 (00076548)
• 研究分担者: 服部 秀三 (財)名古屋産業科学研究所, 電子機械研究部, 部長 (10023003) ; 羽根 一博 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50164893)
• キーワード: プラズマ重合レジスト / 電子線リソグラフィ立体加工法 / プラズマ重合スチレンネガレジスト / プラズマ重合αメチルスチレンネガレジスト / サブミクロンパタ-ン加工 / キャリヤ-ガス効果 / 静電モ-タ-加工

研究概要

プラズマ重合レジストを用いた電子線真空リソグラフィによる立体加工法の開発を行い、それを利用した円柱型静電力駆動モ-タ-の試作を目的としている。
初年度においては、新しいガスフロ-型プラズマ重合装置を開発しスチレン重合膜が0.5μmの解像度を有するネガレジストであることが明らかと成った。また、直径100μmの円柱への電子ビ-ム描画用加工装置の製作を行った。
二年目の本年では、第一にガラス細管に金属膜を一様にコ-ティングできる蒸着装置を作成し、ガラス細管へアルミニウム蒸着膜を一様にコ-ティングできることを確認した。次に、前年度開発されたプラズマ重合装置を用いて、プラズマ重合スチレンよりも高感度レジストを開発するため、プラズマ重合反応の検討を行った。そして、新らたにプラズマ重合αメチルスチレンレジストを開発した。そして、アルミニウムコ-ティングした直径250μmのガラス細管上にそのレジストをコ-ティングし、非コ-ティング面のアルミニウムを塩酸でエッチイング除去し、パタ-ン化したアルミニウム電極をガラス細管上に形成することができた。
プラズマ重合反応を、キャリヤガスとして初めアルゴンとメタンの混合ガスを使用したが、今回はアルゴンと炭酸ガスの混合ガス採用した。さらに、モノマ-として、メタクリル酸メチル(MMA)、スチレン、これらの混合ガスを用いて重合膜を作成し、分子量分布等の測定を行った。さらに、高感度が期待できるαメチルスチレンの重合膜を作成し、レジストとして機能することを確認した。

研究成果

• [文献書誌] H.Yamada: "Polystyrene thin film formed by synchrotron radiation chomical Vapor deposition." J.Appl.Phys.67. 2613-2616 (1990)
• [文献書誌] S.Morita: "Plasmaーpolymerization of Methylmethacrylate in Gas Flow Type Reactors" 1990 Proc.of Int.Workshop on High temp.Plasma Jots in Process.of Material Treati at Frungy USSR.Sep.3ー9.655-664 (1990)
• [文献書誌] G.K.Vinogrudov: "Experimental Study of Plasma Polymerization For Electron Beam Lithography" Proc.of Microelectronics,at Minsk,Ocl.16ー19. (1990)
• [文献書誌] 森田 慎之: "プラズマ重合スチレン膜合成とネガレジスト特性" 第39回高分子討論会,名古屋大学. 39. (1990)
• [文献書誌] S.Morita: "Functional Plasma Polymerized Thin Film by a New Type of Reactor" Proc.of 3rd Int.Cond.on Properties and Appl.of Dielectric Materials,Tokyo,July 8ー12. (1991)
• [文献書誌] S.H.Park: "Plasma Polymerization of Styrene and αーmethylstyrene by Radial Beam.Activation" Proc.of Int Sym.on Plasma Cham.Bochum,Germany,Aug.4ー9,. (1991)
• [文献書誌] S,Morita.: "Plasma Deposition of Polymer Films:Appl.of Plasma Polymer." Academic Press.Boston, 461 (1990)