平成元年度は、以下の結果を得た。 1.はり上にA点とB点を考え、A点とB点に加振力を作用させてはり上の任意の点Cを固定する方法を研究した。A点に作用する加振力が予め決定されている場合に、B点の位置とB点の加振力を制御することにより任意の点Cを固定する方法を導いた。 2.A点とB点に作用する加振力を制御することにより、C点を任意の速度関数に従って移動させる方法を求めた。本方法は、上記1の結果を用いて、固定すべきC点の位置が微小変化した場合のB点の加振力の周波数特性の変化を解析的に求め、所望のC点の速度関数に対応したB点の加振力を決定するものである。計算機上でのシミュレ-ション実験により、本方法を用いて固定点Cを任意な速度関数で移動させることが可能であることを確認した。 3.平板の振動をはりの振動の組合せとして表現し、上記1で求めた結果を用いて平板上の任意の点を固定する方法を求め、シミュレ-ションによる検討を行った。 4.はり及び平板について実験を行うため、装置の製作と準備を行っている。 平成2年度の計画は、以下の通りである。 1.上記2及び3の結果を用いて平板上の固定点を移動する方法を理論的に求め、シミュレ-ションと実験による検討を行う。 2.平板上のA点に作用する力が未知の場合に、B点の加振力を制御することによりC点の振動を停止する方法を求め、シミュレ-ション及び実験による検討を行う。
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