研究課題/領域番号 |
01460133
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
脇山 徳雄 東北大学, 工学部, 教授 (40005244)
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研究分担者 |
島津 武仁 東北大学, 工学部, 助手 (50206182)
田中 寿郎 東北大学, 工学部, 助手 (60171782)
高橋 研 東北大学, 工学部, 助教授 (70108471)
宮崎 照宣 東北大学, 工学部, 助教授 (60101151)
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キーワード | コバルト-鉄合金 / 誘導磁気異方性 / 圧延磁気異方性 |
研究概要 |
Co-Fe合金多結晶のHCP相試料(0〜1.0%Fe)およびDHCP相試料(1.2〜3.0%Fe)を作製し、これらの試料について、圧延によって誘導される磁気異方性をトルク磁力計を用いて測定した。次のような結果が得られた。 1.誘導磁気異方性の圧延率依存性の測定から、CoおよびCo-3.0%Feについて、圧延率10〜20%で、誘導一軸磁気異方性定数(K_<ur>)の大きさ3×10_5erg/cm^3が得られた。 2.誘導磁気異方性のFe濃度依存性の測定から、その一軸異方性の容易方向は、HCP相試料では圧延方向と垂直(K_<ur><0)であり、DHCP相試料では圧延方向と平行(K_<ur>>0)であることが明らかにされた。 3.K_<ur>の温度依存性の測定から、HCP Coでは温度上昇と共にK_<ur>の符号が250℃近傍で負から正に変化し、DHCP Co-1.5%FeではK_<ur>は正のままで符号変化は起こらないことが明らかにされた。 4.圧延によって生ずる結晶粒の配向(圧延組織)をSchulz法によって観測した。結果を解析して、圧延率による(0002)極点図の変化を調べた。 5.K_<ur>について得られた知見(2,3)は、HCP相およびDHCP相 Co-Fe合金の結晶磁気異方性定数(K_1)の濃度依存性、温度依存性と良く対応している。4の知見を考慮して、K_<ur>の起源はK_1と圧延組織にあることが明らかにされた。
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