研究課題/領域番号 |
01460146
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 進 京都大学, 工学部, 助教授 (50026324)
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研究分担者 |
池上 文夫 拓殖大学, 工学部, 教授 (20093180)
竹内 勉 京都大学, 工学部, 助手 (20154974)
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キーワード | ディジタル通信 / 移動通信 / 多重波フェ-ジング / 無線LAN(ロ-カルエリアネットワ-ク) / パケット通信 |
研究概要 |
本研究では超高速ワイヤレスLAN構築の可能性の検討を目標として、屋内多重波伝搬路の特性化、伝送技術及びLANに関する各種要素技術について理論的実験的検討を行い、以下のような研究成果を得た。 1.400MHz帯実験局電波免許を用いて、送受信器が屋内の同一部屋、異なる部屋、あるいは異なる階の異なる部屋に存在する場合等について多重波伝搬特性、ビット誤り率特性を明らかにし置局設計に有用なデ-タを取得した。 2.耐多重波変調方式BPSK-RZ,QPSK-RZの野外伝送実験を実施し多重波フェ-ジングとの関連を明らかにした。即ち、大学構内、市街地において128kb/s〜2Mb/sのビット速度について伝送実験を実施し、ミクロなビット誤り率特性を測定するとともに多重波遅延プロフィ-ルとの比較検討を行った。また、道路沿い伝搬波によるマイクロセル方式の伝送特性についても実験を行い基本的な伝送特性を明らかにした。 3.自作の1.5GHz帯多重波伝搬遅延プロフィ-ル測定器を駆使してオフィスや会議室における屋内多重波伝搬特性を調査し、遅延分散を求め屋内高速ディジタル伝送におけるビットレ-トの限界について検討した。 4.誤り率特性改善と伝送速度向上のために指向性ダイバ-シティ受信の計算機シミュレ-ションを行った。特にダイバ-シティ枝選択アルゴリズムとして、極めて簡単に測定可能な直交チャネル間干渉情報を利用する方法を採用した方が、信号強度最大の枝を選んだ場合よりも効果があることを明らかにした。 5.フェ-ジング通信路においてパケット伝送を行うときの最適パケット長について検討を行い、適応的にパケット長を可変とする方式の改善効果を明らかにした。さらに、ハイブリットARQ誤り制御を行った場合の伝送効率についても比較を行い最適な誤り制御方式を明らかにした。
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