研究分担者 |
栖原 淑郎 九州大学, 工学部, 助手 (80187799)
宮崎 明雄 九州大学, 工学部, 助教授 (70192763)
元石 浩二 九州大学, 工学部, 助教授 (00038118)
香田 徹 九州大学, 工学部, 助教授 (20038102)
西 哲生 九州大学, 工学部, 教授 (40037908)
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研究概要 |
画像を離散的画素の空間的系列と見ると一般に非定常である,かつ確率過程のモデルとしては2次元ARMA過程によって表現することが必要である.平成2年度においては,平成元年度に得られた研究成果に基づいて以下の研究を行った.(1)巡回型ディジタルフィルタの特性関数の補間による構成法を提案した.この方法はフィルタの安定性を常に保証するものである.さらに,各補間点における特性関数の高階微係数を考慮にいれた場合の補間問題の解法を求めた.(2)上記の方法を用いて,遷移域の急峻度あるいは遷移域の幅を指定した有理型通過域最大平坦特性をもつフィルタの設計を行った.さらにこれらの結果に基づいて,最小数の補間点による特性関数の近似法を提案した.(3)パワ-スペクトルの零点を分離するアルゴリズムを高次システムの実現におけるモデルリダクションの問題へ応用し,高次のシステムを低次のARMAモデルによって近似する方法を与えた.(4)非定常ガウス過程のARMAモデルによる近似問題をガウス過程の標準表現の理論に基づいて議論し,近似問題に対する一つの解を与えた.この結果は,定常過程の場合に知られているパデ近似法の非定常過程の場合への拡張であり,適応IIR型ディジタルフィルタを構成する際に有効であると考えられる.(5)研究代表者らが従来展開している1次元信号の取り扱いに対する作用素代数的アプロ-チが空間的な2次元信号の取り扱いに対しても有効であることを示した.さらに,画像処理のモデルを作用素によって表現し,その基本的性質を明らかにした.(6)上記の結果を画像信号のモデリングの問題へ応用し,2次元画像信号の近似モデルを導き,その回路表現を与えた.この結果に基づいて,画像信号のモデリングのためのアルゴリズムを与えた.
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