研究分担者 |
吉田 紀彦 九州大学, 工学部, 助手 (00182775)
古川 善吾 九州大学, 工学部, 講師 (30190135)
平原 正樹 九州大学, 工学部, 講師 (10192717)
程 京徳 九州大学, 工学部, 助教授 (30217228)
荒木 啓二郎 九州大学, 工学部, 助教授 (40117057)
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研究概要 |
本年度は,並列型プログラムの意味論,開発方法論,テスト法,処理系実現等について以下の研究実績を得た. 1.並列型プログラムの形式的仕様記述するために,並列型プログラムをストリ-ム処理関数のネットワ-クとしてモデル化する方法を種々の問題に対して適用し,その有用性を確認した.更に,関数型プログラミング言語Mirandsを,本方法における実行可能仕様記述言語として用いることを提案し,種々の事例研究を行ない,形式性と実行可能性の両面を備えた言語を用いることの有用性を確認した. 2.Ada並列型プログラムにおけるデッドロックを分類し,全てのデッドロックをプログラムの実行時に検出するアルゴリズムを考案した.更に,その実現法について検討し,試作ツ-ルの実現を行なった. 3.並列型プログラムのデバッグを形式化するための基礎として,デバッグに関する一般的な枠組みについて考察し,それに対する要件を提示した. 4.Ada並列型プログラムを実時間処理に適用する場合の問題点について考察した.分散環境における実時間処理の機構を独自に提示して,それをAdaの言語仕様の中に取り込む方法を提案し,その実現について試作実験を行なった. 5.Ada並列型プログラムのテスト法について考察し,テスト基準の提案とその特性の考察,並びに,その基準に基づくテスト網羅性の計測手法の実現を行なった.加えて,プログラムの実行経路に基づくテストケ-ス生成法を提案し,その試作システムの実現を行なった. 6.分散協調処理のモデルとして,場と一体化したプロセスの概念を提示し,いくつかの問題に対して本モデルを適用し,その有用性を確認した.また,LAN上に接続されたワ-クステ-ションからなる分散環境上で,本モデルを支援する処理系を試作した.
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