研究課題/領域番号 |
01460165
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
矢尾 哲也 広島大学, 工学部, 教授 (20029284)
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研究分担者 |
宮川 佳夫 広島大学, 工学部, 助手 (50229803)
藤久保 昌彦 広島大学, 工学部, 助教授 (30156848)
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キーワード | 海洋構造物 / 円筒ブレ-ス材 / 弾塑性大たわみ解析 / 理想化構造要素 / 座屈・塑性崩壊 / 局部座屈 / 曲げ損傷 / 凹損 |
研究概要 |
直径/板厚比が40.0、61.4、81.2、97.0の円筒試験体に軸圧縮荷重、純曲げ荷重、軸力と曲げの組合せ荷重を作用させて、座屈崩壊試験を行った。その結果、以下の知見を得た。 (1)純曲げ荷重を受ける円筒試験体では、最大耐力に達する荷重の近傍で、中央断面付近にrippleが発生する。直径/板厚比が大きい試験体では、ripple発生後、すぐにその中の谷が急速に発達してデントとなり、耐力が急激に減少する。直径/板厚比が小さい試験体では、rippleは比較的ゆっくりと成長して行き、かなり変形した後にその中の1つがデントとなり、耐力が急減する。 (2)軸力と曲げの組合せ荷重を受ける試験体では、純曲げの場合と同様にデント状の局部座屈が生じる場合、および外へ膨らむCOS状の局部座屈が生じる場合の2つがある。 (3)デント成長の最終段階における周方向波長は、非軸対称座屈の周方向波長にほぼ一致する。また、COSモ-ドの初期段階の軸方向波長は軸対称座屈の波長にほぼ一致する。 実験で観察された挙動と同様の挙動が、有限要素法による弾塑性大たわみシェル解析でも確認された。 以上の結果をもとに、局部座屈現象を精度よく表せる力学モデルを考案し、軸力と曲げの組合せ荷重を受ける場合については、その局部座屈を含めた座屈・塑性崩壊挙動を追跡できる理想化構造要素を開発した。本要素を用いた解析結果は、実験結果と比較的よい相関を有することが確認できた。
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