研究概要 |
(1)境界要素法による流場のシミュレ-ション 既に作成されている計算プログラムによって、没水深度、翼の長手方向位置、迎角を種々変更させ、揚力と抵抗を計算した.計算結果より、最適没水深度、形状について検討した。 (1)運動シミュレ-ション 6自由度実験に先立って,3次元運動方程式を解くことによって、運動シミュレ-ションを行った。流体力等は、実験値や簡便な推定法による値を用いたが、大略良好な結果をえた。主翼フラップ,水平尾翼,舵によって安定走行のための制御を行い、制御の効果を確認した。 (3)曳航模型による3次元4自由度走行実験 2m模型を曳航し、ヒ-ブ,ピッチ,ロ-ル,ヨ-運動を自由とした走行実験を行った。実験では、運動を計測し、変位および速度をもとにフラップ等の制御を行い、制御の効果について調べた。その結果,最も簡単な比例制御によっても、安定な走行の実現を確認することができた。 (4)マイクロバブルの放出による摩擦抵抗の軽減について マイクロバブルを放出する部分と、マイクロバブルでおうわれる部分とに分けて、それぞれの抵抗を計測して、マイクロバブルの抵抗軽減効果について調べた。その結果、前者は、流速が十分大きくなければ、抵抗は増えるが、後者の部分については、有意な軽減が認められた。気泡放出のための必要仕事量と抵抗軽減量との和をとり、エネルギ-利得を計算したが、実験で用いた小型模型では、負の利得となった。しかしこれは、実機レベルでは問題とならない。
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