研究課題/領域番号 |
01460178
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松尾 稔 名古屋大学, 工学部, 教授 (40025937)
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研究分担者 |
大塚 悟 名古屋大学, 工学部, 助手 (40194203)
馬場 俊介 名古屋大学, 工学部, 助教授 (10111832)
浅岡 顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50093175)
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キーワード | 軟弱地盤 / 支持力 / 変形 / 地盤改良 / 塑性 / 圧密 / 設計 |
研究概要 |
海上造成地盤の支持力・変形予測システムの最適化を目的に、支持力および変形の予測手法の確立と、各種土質・地盤調査に基づく事前情報や試験盛土、本工事における施工中の観測等を効果的に用いる支持力・変形予測システムの最適化に関する研究を実施した。今年度は特に、支持力・変形予測手法の確立と、地盤の弾塑性的性質に基づく、地盤挙動の差異に着目した研究を行い、次の研究成果を得た。 以下に箇条書きに述べる。 (1)荷重履歴の差異による軟弱粘性土地盤の挙動を、(1)透水係数を一定に、載荷速度を変化、(2)載荷速度を一定に、透水係数を変化、の二つの場合について、盛立て直後の変形・支持力と圧密終了後の変形・支持力の関係を用いて詳細に調べた。両者はいずれも載荷速度または透水係数の極めて狭いレンジでのみ地盤挙動に差異を生じて、そのレンジをはずすと地盤は載荷速度や透水係数にほとんど無関係に、非排水または完全排水的な挙動を示す。 (2)(1)解析手法の妥当性および、(2)載荷速度の極めて狭いレンジで地盤の挙動が著しく変化することを検証する為に、載荷速度を変化させる部分排水三軸圧縮試験を実施した。その結果、供試体の部分排水強度は載荷速度の極めて狭いレンジでのみ著しく変化することが明らかになり、またその載荷速度のレンジは数値解析によって十分に説明することができる結論を得た。 (3)超軟弱地盤上の盛土載荷では通常、サンドドレ-ンやサンドコンパクションパイル工法等に依る地盤改良が行われる。(1)での(2)の研究はこのような圧密促進効果に依る地盤全体の透水性の改善に対応しており、本研究によると地盤改良の是非を試験盛土または本工事の施工中の観測を用いて判定することが可能になる。
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