研究課題/領域番号 |
01460183
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
芦田 和男 京都大学, 防災研究所, 教授 (30027205)
|
研究分担者 |
里深 好文 京都大学, 防災研究所, 助手 (20215875)
澤井 健二 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70109073)
澤田 豊明 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027258)
江頭 進治 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027286)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
キーワード | 山地河川 / 網状流路 / 流路変動 / 流砂量変動 / 砂礫の分級 / 土砂流出 |
研究概要 |
土砂生産の活発な山地河川には、一般に土石流などによる土砂堆積域が形成されている。こうした土砂堆積領域からの土砂流出は、下流域の流路・流砂量変動現象を支配している。本研究は、土砂堆積領域における流路形態、流路変動ならびに流砂量変動現象を土砂水理学的手法によって解明しようとしたものである。以下、本研究によって得られた結果を要約する。 1.通常の出水においては、土砂が広範囲に堆積している領域の全幅にわたって水が流れることはなく、一般に複数の水みちが形成される。形成された流路は、時間的にも空間的にも集中(合流)と分裂を繰り返している。このような流路網の中で、侵食傾向にある流路は比較的安定で、堆積傾向にあるものは不安定である。 2.1本の流路の変動は、流れの集中→流路の拡幅→流路の分裂→流れの集中、と言ったプロセスからなり、この中で、流路の分裂は、一般的に激しい土砂の堆積を伴っている。 3.流路変動と流砂量変動とは密接に関係しており、流れが集中するときに流砂量は増加し、流路の分裂過程においては減少する。すなわち、流砂量と流路本数や全水みち幅とは負の相関を持っている。 4.流砂量を予測するためには、水みち数および水面幅の推定が必要である。ここでは、交互砂州の形成条件に着目して、レジ-ム則に代わる水面幅の推定式を提案した。 5.流路変動に及ぼす混合砂の影響について調べた結果、混合砂の場合には、流路弯曲や勾配変化部において流砂の縦・横断分級が起こり、一様砂の場合よりも流路の分裂過程が促進される。
|