研究課題/領域番号 |
01460184
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
椹木 亨 大阪大学, 工学部, 教授 (60028975)
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研究分担者 |
青木 伸一 大阪大学, 工学部, 助手 (60159283)
後野 正雄 大阪工業大学, 講師 (10116080)
出口 一郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029323)
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キーワード | 海洋構造物 / グル-ピング特性 / 捨石堤 / 波変形 / 長周期水位変動 / 浮遊式海洋構造物 / 連 |
研究概要 |
1.椹木は捨石堤の安定に及ぼすグル-ピングの影響について実験的に検討した。捨石堤の安定に関しては先に、波高のみならず周期の影響も考慮したSurf Similarity Parameter ξが重要であることを明らかにした。これをグル-ピングを有する不規則波に拡張するために、波高、ξおよび波のエネルギ-の「連」の概念を導入し、エネルギ-和の連数で定義されるRun-Sum(Esum)と安定限界の関係を実験的に見出し、新しい安定公式を導出した。さらに新公式と、従来の規則波を対象としたハドソン公式とを比較し、後者が危険側の値をとることを明らかにした。 2.出口は現地浅海域において波浪の実測を行い、グル-ピングがどのような形で現われ、いかなる水理現象を誘起するかについて検討した。まずグル-ピングが不規則波自身のもつ不規則性に内在しているのかどうかを検討するために、波高の連長J(H^^ー)、Groupiness Factor GFと、帯域幅パラメ-タν、尖鋭度パラメ-タQp等の不規則性を示すパラメ-タとの相関性について検討を行った。その結果J(H^^ー)とGFの間には強い相関が認められたが、それらと不規則性を表すパラメ-タの間には全く相関がみられなかった。しかしグル-ピングが強くなると波高の出現頻度分布がReyleigh分布からずれ、若干平担になることがわかった。 3.後野は波浪変形に及ぼすグル-ピングの影響のうち、特に波群に拘束された長周期の水位変動が波変形に及ぼす影響を2次元水槽内の2成分波を対象に調べた。その結果、(1)波群は砕波帯内では微弱になること(2)波群に拘束された長周期水位変動の振幅は汀線近くまで存在し、増幅されること(3)波別解析された個々波は汀線近くで長周期水位変動の影響を大きく受けること等が明らかになった。 4.青木は2次元矩形浮体が種々のグル-ピング特性(GF、グル-ピング周期Tg等)から受ける影響について検討し、Tgの影響が大きいことを明らかにした。
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