今年度は、まず、前年度の資料収集、現地調査の残りを中心に行った。即ち、ケ-ススタディに関する調査と、専門家に対するアンケ-トの結果を分析・整理した。非構造部材、木造在来軸組構法、茶室建築について新に実施し、また、昨年度実施した伝統的な構法や、超高層建築について追加調査を実施した。次ぎに、各部位の構法と全体の構法の整合性を確保するための方法の試案を作成した。書式は、チェックリスト的なものであるが、性能や、その性能を満足するための検討項目を整理した。これの複合的な要素を総合的に考慮するため電子計算機による処理を試みた。即ち、上記の試案(チェックリスト等)を、前年度のケ-ススタディで行った整合性のある例とない例にあてはめ、実用性を検証した。その結果、電算機による処理が、有効な場合とそうでない場合とに極端に分かれること分かった。これらの結果を総合して、最終的に「建築における各部位の構法と全体の構法の整合性を確保するための方法」を提示すべく、現在作業中である。
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