研究課題/領域番号 |
01460198
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鎌田 元康 東京大学, 工学部, 助教授 (70011228)
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研究分担者 |
倉渕 隆 東京大学, 工学部, 助手 (70178094)
千田 善孝 東京大学, 工学部, 助手 (00107559)
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キーワード | 数値流体力学 / 乱流モデル / k-ε型二方程式モデル / 模型実験 / 傾斜吹き出し / 局所差分分割 / CG法 |
研究概要 |
1.初年度購入、制作した乱流アナライザ及び、プロ-ブ移動装置を使用し、等温条件を対象に吹き出し角度を三種類設定した模型実験を行った。実験では、可視化手法、熱線風速計による測定を併用し、気流パタ-ン、代表断面の風速分布、乱れの統計量のデ-タの収集を行い、実験結果の一部を発表したが(鶴本、倉渕、鎌田:日本建築学会大会1989)これまでの水平、垂直吹き出しの場合と著しく異なる分布となり、数値計測法の最適化にあたって有益な実験資料を得た。 2.上記実験結果の数値計算による再現を試みた結果(倉渕、鶴本、鎌田:日本建築学会大会、空気調和・衛生工学会大会1989)、全般的流れのパタ-ンは何れの吹き出し角度でも、直交座標系に基づく解法で再現可能であることが判明した。但し、傾斜角度が深い場合は一部実験との対応が悪化する部分が見られるが、吹き出し境界条件を工夫することにより、予測精度が向上することを見出した。 3.数値予測法を実用問題に適用する際に、計算効率の向上に有効と考えられる差分メッシュの局所分割法を新たに開発し、二次元条件の層流、乱流に適用した結果、適切な部分メッシュを使用すれば、計算規模を縮小しても、予測精度が不変であることが判った。(倉渕、鎌田:日本建築学会関東支部研究報告会1989)。現在は、同手法の三次元問題への拡張を進めており、次年度では実用的な吹き出しを伴う室内気流問題に適用し、その妥当性の検証を行う予定である。 4.CG法に基づく数値解法に関しては、従来の二次元問題用の計算方式を三次元問題に拡張し(武政、倉渕、鎌田:日本建築学会大会1989)、基礎的な問題に適用して、妥当な結果を得た。また、併せて移流項の差分近似をQUICK法とした場合の検討を行ったが、安定に数値解が得られることを見出した。
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