研究概要 |
本研究は,多様な課題を抱える中学校施設計画のの在り方について,多角的な調査・分析に基づき,その現代化のための計画指針を求めることを目的とするものである。3年間の継続的な調査や考察の結果を,最終的に以下の6章に分け,その成長をとりまとめた。 1.中学校施設の平面計画類型に関する分析 1985年以降建設された多目的スペ-スを持つ中学校施設の全ての平面図を収集し(計928校),その平面計画の類型化に関する分析を行なった。特色ある計画事例を体系的に整理すると共に,現状では抽立・閉鎖的な多目的教室を設ける傾向をまだ強い事などを指適した。 2.中学校のカリキュラムと教員組織の開連に関する分析 中学校のカリキュラム,時間割,教員配当基準,教員組織の実態等に関するデ-タを収録し,学校規模と教諭組織編成に関する分析を行なった。学年毎に教師国を組織する傾向が強いことを見出し,適性規模で論じた。 3.中学校における部活動・必修クラブの現況分析 計20校における運営状況を詳細に収録し,部活動・必修クラブのメニュ-種類,参加人数などについて分析し,学校規模との関連等を論じた。 4.特色ある教育方法を導入する運営事例のデ-タ・ベ-ス化 個別化・個性化のための教育方法上の特色を持つ学校事例について,施設情報,教育実践の具体的内容とデ-タ・ベ-ス化を図った。 5.教科教室型運営校の学校運営に関する事例分析 教科教室型運営校計5校における現地調査に基づき,時間割編成,教員組織等の運営の具体的方策に関する分析結果をまとめた。 6.中学校施設の現代化に関する計画指針 以上の分析・考察を総合的・体系的に整理し,中学校施設の現代化に向けての課題と計画指針を提示した。
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