研究課題/領域番号 |
01460206
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
益山 忠 東北大学, 工学部, 助教授 (30005459)
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研究分担者 |
畠山 信夫 東北大学, 工学部, 技官(教務系) (40159091)
高橋 弘 東北大学, 工学部, 助手 (90188045)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 固液混相流 / 画像処理 / しきい値 / 跳躍距離・高さ / 確率密度関数 / シミュレ-ション / 圧力損失 / Pressure Loss |
研究概要 |
1.研究目的:固体粒子の水力輸送システムを設計する場合、輸送動力の算定は主として圧力損失を基に行われるが、これは粒子挙動と密接な関係がある。従って、粒子挙動の詳細な検討は安全なシステムを設計するためにも不可欠なものである。本研究は、画像処理を用いて大量のデ-タを収集処理し、これらの結果を基に固液混相流の流動解析を行うことを目的としたものである。 2.研究計画:上述の研究目的を達成するために、以下の研究計画を立て実施した。1)ガラスビ-ズを用いて流送実験を行い、締切法により濃度分布を実測するとともに、画像処理により濃度分布の推定を行い、両者を比較する。2)トレ-サ-粒子を用いた流送実験を行い、画像処理により粒子の挙動の解析を行う。3)正確な圧力損失の推定に資するため、空気が混入した場合の圧力損失の測定を行う。 3.研究成果:1)撮影された画像は二次元であるので、粒子の重なりを評価するために、粒子を0から12個重ねた状態をビデオ撮影し、この画像を解析することにより、n値化を行う際のしきい値を決定した。この値を用いて画像処理により濃度分布を推定した結果、推定値は実測値とよい一致を示すことが確かめられた。2)トレ-サ-粒子の挙動解析を行った結果、跳躍高さの確率密度関数は2つのピ-クを有し、これらはそれぞれ転動および跳躍粒子の軌跡に対応していることが分った。3)跳躍粒子の運動をモデル化し、粒子挙動のシミュレ-ションを行った結果、シミュレ-ション軌跡から得られる跳躍距離および跳躍高さの確率密度関数は、実験結果とほぼ一致することが確かめられた。4)空気が混入した場合の圧力損失を測定した結果、臨界速度付近の流速では圧力損失の低減が見られること、および圧力損失は分離流モデルでほぼ説明されることを示し得た。
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