研究概要 |
1.直方体共鳴法による弾性定数測定装置の製作 小型単結晶試料(5mm角程度)を用いて弾性定数を測定する装置を製作した。セラミック圧電素子をトランスデュ-サ-として用いた場合、液体窒素温度から+100℃付近までの測定が可能である。さらに高温までの測定を可能とするため、LiNbO_3をトランスデュ-サ-に用いて予備的検討をすすめている。 2.効率的解析プログラムの開発 直方体共鳴法により得られた固有振動数スペクトルより、弾性定数を効率的にもとめるプログラムを開発した。立方晶の場合、独立な弾性定数はC_<11>C_<12>C_<44>の3個である。解析の便宜上、C_<44>およびポアソン比ν異方性因子Aを変数としてえらび、あらかじめνとAの種々の値の組合わせについて期待されるスペクトルを計算しておく。実測されたスペクトルを、これらあらかじめ計算しておいたスペクトルと比較することにより近似的な値をもとめ、内挿により正確な値を定める。この方式を採用することによって、計算時間を大幅に短縮することができ、かつ大部分の計算をパ-ソナル・コンピュ-タ-により処理できるようになった。 3.各種金属間化合物単結晶の弾性定数 各種組成のβCuZnおよびCoTi,Ni_3Al,Ni_3Geについて弾性定数を決定した。なお、βCuZnについては温度依存性も測定した。
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