研究課題/領域番号 |
01460226
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
渡辺 健彦 新潟大学, 工学部, 助教授 (00210914)
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研究分担者 |
大橋 修 科学技術庁, 金属材料技術研究所・組織制御研究部, 主任研究官
横山 和宏 新潟大学, 工学部, 助教授 (00018673)
古川 徹 新潟大学, 工学部, 教授 (90018458)
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キーワード | ろう接および拡散接合 / インサ-ト金属 / 活性金属 / チタンとその合金 / Ti-Ni系形状記憶合金 / フラックス / 酸化皮膜の還元 / 急冷凝固金属 |
研究概要 |
現在ハイテクの要素技術であるろう拡散接合の成否を左右するキ-テクノロジ-はインサ-ト金属材料の開発にあることから、当該年度では、i)活性金属や安定な酸化皮膜を有する金属材料の接合を容易にする。ii)低エネルギ-接合を目指す。の2つの観点からインサ-ト金属の開発を試み、その接合への適用の可能性を検討し、現在進行中である。 i)については、被接合金属に活性金属であるチタンおよびその合金とTi-Ni系形状記憶合金を選定し、その接合を容易に行うべく、チタン基、銅基、銀基およびジルコニウム基のインサ-ト金属について、その接合性を検討した。そのうち、系の単純さ、作製の容易さや接合性の良好さから、ジルコニウム基インサ-ト材が大変すぐれていることが見出された。現在、これを中心に実験・解析を継続している。また、Ti-Ni系形状記憶合金の接合に対して、大気中での接合を可能にすべく、フラックスとインサ-ト金属の開発を検討した。その結果、フラックスとしては、Agcl+LIF+KFを用いることによって接合が可能になること、およびNi添加銀基インサ-ト金属が接合性にすぐれていることが見出された。 安定な酸化皮膜を有する金属の代表であるアルミニウムの接合を向上すべく、表面酸化皮膜の還元用元素としてLiとMgの影響を検討した。Mgにおいてアルミニウムの酸化皮膜の還元作用が認められ、接合性の向上に寄与することが知られた。さらに、アルミニウムの接合性の向上については、次年度に、超音波の付与の効果について検討を進める予定である。 ii)については、Ni基、Fe基とCu基の急冷凝固金属テ-プを試作して、その再加熱途上での結晶化温度を測定した。そのうち、Cu基金属において、低温度での軟化が見られ、接合への適用の可能性が示唆された。
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