研究概要 |
本年度は特徴形態の抽出をリストを利用して行う符号化形態表現法の表現の改良,処理方法の改善を行った。すなわち類似情報が存在する場合にはできるだけその情報を活用することが溶接設計,施工の合理化の観点から重年となる。しかしこれまでの方法では類似リストが存在しても改めて遂次リストの内容を検討しなければならず処理速度に多大の時間を要した。そこで起以内容、すなわちリストの部分が一致するリストを優先的に探索することにより処理速度を向上した。これは又トランスピュ-タ-等との並列処理に大変適合しており,候補を求めて深さ優先の探索を行なっていた旧方法に比較して単に処理速度の向上のみではなく知識処理の観点からも大変使いやすいシステムとすることができた。溶接技術者は起以条件をいくつか比較し,その中で不足する要素が少ない方法,または多少不足要素が多くてもその充当に多大の労力を要しない方法を通常選択する。本方法では過去の事例の活用が可能であり,属性値に適当な値を入れておけば,計算機により人間の判断と同様の処理を実施できることになる。したがって溶接技術者がシステムを利用した階に感じる異和感を大幅に軽減できた。又この並列処理化により本研究が目的とした溶接構造物とその周辺機器の統合的合理化が一層実現容易となったことが処理速度の向上,異和感の軽減以上に重要である。すなわち並列処理化により溶接構造物本体のみしか情報がない場合,あるいは周辺機器のみしか情報がない場合でも過去の事例を参照してそれらに通すると考えられる構造が周辺治具の選定,選択が可能となった。
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