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1989 年度 実績報告書

複数投影を用いる符号化開口放射型CTの研究

研究課題

研究課題/領域番号 01460244
研究機関東京大学

研究代表者

藤村 貞夫  東京大学, 工学部, 教授 (30010961)

研究分担者 山田 範秀  東京大学, 工学部, 助手 (30182546)
桂井 浩  千葉工業大学, 助教授 (00009705)
キーワード計算機トモグラフィ- / 符号化開口 / 放射型CT / M配列 / マッチトフィルタ / 投影
研究概要

放射型の計算機トモグラフィ-(CT)において符号化開口を用いる方法が知られている。この方法では対象の回りの走査を必要としないという特長がある反面、深さ方向の分解能が低いという欠点を有する。本研究では符号化開口CTにおいて、深さ方向の分解能を向上させるために新しい方式を開発することを目的としている。我々はこれまで、疑似ランダム系列(m系列)を2次元に配列したM配列を符号化開口に用い、その自己相関関数が近似的にデルタ関数で表わされることを利用して、投影デ-タから、マッチトフィルタ法により逆問題を解いて断層像を得る方法を理論的・実験的に開発し、実際に深さ方向の断層像が得られることを明らかにしてきた。
この方法の深さ方向の分解能を向上させるため、本年度は、最初の段階として、主として計算機シミュレ-ションにより新しい方法の可能性を確かめた。第一の方法として、符号化開口を構成する各開口を小さくすることを考えた。しかし、直接これを実行することはS/Nの低下を招くことが明かであるため、これを実効的に実現する方法として差動型の開口を考案した。すなわち、投影を得る段階で、符号化開口を深さ方向に僅かに移動して2つの投影画像を得、両者の差から再構成画像を深さ方向の各断面について求めることとした。計算機シミュレ-ションにより深さ方向に分解能が向上することが判明した。さらに、第二の方法として、立体視に相当する、開口をその面内で移動して2つの投影像を得る方法を検討し、原理的な可能性を確かめた。
このように符号化開口を深さ方向あるいは面内で移動して得られる複数の投影画像を用いて再構成画像を得る方法を開発している。来年度は、観測系を実際に構成し、新たに作成するファントムを対象とする実験を行ってその有効性を確かめることにしている。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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